ファーウェイは現在、NTTドコモ向けの「Ascend D2 HW-03E」、イー・アクセス向けの「STREAM X GL07S」という2機種のハイエンドスマートフォンを国内向けに投入している。今回、Huawei Deviceの端末部門トップのKevin Ho氏と、ファーウェイの端末統括本部プロダクトセンター商品企画部長の伊藤正史氏に両製品の特徴について話を聞いた。

Kevin Ho氏

ファーウェイは、2013年1月に米国で開催されたIT/デジタル関連イベント「International CES 2013」で「Ascend D2」を、同年2月にスペインで開催された携帯関連イベント「Mobile World Congress 2013」で「Ascend P2」を発表した。この2機種をベースに開発したのが「Ascend D2 HW-03E」「STREAM X GL07S」だ。Ascend D2の製品名はそのままだが、Ascend P2はSTREAM Xとして登場した。

伊藤正史氏

Ascend D2 HW-03E (左)とSTREAM X GL07S

グローバルな端末メーカーのファーウェイでは、Ascend D/P/G/Yという4つのシリーズのAndroidスマートフォンを用意。販売地域に応じてこれらシリーズの中から適切な端末を投入している。

Ascend D2 HW-03Eは、4.7インチディスプレイを搭載したスマートフォン。1.5GHzクアッドコアプロセッサ、1,310万画素Exmor RSセンサー搭載カメラを搭載し、OSはAndroid 4.1を採用する。同モデルは、International CES 2013で発表されたAscend D2をベースに、さまざまなカスタマイズを加えて提供されたもの。例えば、ディスプレイサイズが5インチから4.7インチに小型化されたほか、防水やワンセグ、おサイフケータイなどの日本向け携帯電話でおなじみの機能が追加されている。

STREAM X GL07Sも基本的には、Mobile World Congress 2013で発表されたAscend P2をベースにしている。4.7インチディスプイレイを搭載したスマートフォンで、1,310万画素裏面照射型Exmor RSセンサー搭載カメラ、1.5GHzクアッドコアプロセッサを搭載。OSはAndroid 4.1を採用する。このほか、おサイフケータイに対応する点が特徴だ。

両端末ともに、チップセットにはHisiliconの「K3V2+Balong710」を採用している。現時点で唯一LTE Cat.4に対応した製品で、他社のチップセットに比べて「9カ月ぐらいリードしている」(伊藤氏)点が採用理由とのことだ。K3V2+Balong710自体は4コアによるパフォーマンス、通信スピード、発熱などの面でも業界でトップのレベルにある、とHo氏は自信を見せている。

またAscend D2 HW-03Eでは、画面が濡れた状態でも適切にタッチパネルが動作する「水滴クリアタッチパネル」を搭載している点が特徴となる。

従来のフィーチャーフォンの防水端末では、多くがハードウェアボタンを採用していたため、濡れても指でも操作できたが、タッチパネル上に水滴があると誤動作しやすく、スマートフォンでは操作しづらくなったことで不満の声が上がってきていたという。

そこでAscend D2 HW-03Eでは、水滴クリアタッチパネルを採用することで、画面にナノコーティングを加えて水滴を落としやすくしたり、大きな水滴を細かく分離させたりできるようにした。これに加え、水滴を指と認識したりしないようタッチパネルの制御アルゴリズムを改善。正確に指と水滴を判別できるようにしている。

この2つの技術により、より正確に操作できるようになったそうだ。「真の意味での防水端末になった」と伊藤氏は語る。

一方、STREAM X GL07Sでは、手袋をしていてもタッチパネルが動作する「Magic Touch」といった機能を搭載している。

このほか両端末が採用するExmor RSセンサー搭載カメラでは、常に持ち歩くスマートフォンだからこそ、素早く簡単に使えるようにUIを設計。さらに撮影画像のチューニングなどは、日本の研究開発センターが主に開発しているという。

なお、ファーウェイでは、前述の4つのシリーズをそのまま各地域に投入する方針だが、キャリアの要望に応じて、こうしたカスタマイズは柔軟に対応していくのが基本姿勢ということだ。

日本市場においては、iPhoneのような例外もあるが、基本的にはおサイフケータイなどの日本独自の機能を搭載した方が選んでもらいやすい、という事情があるそうだ。キッズケータイ HW-01Dでは防水機能、Ascend HW-01Eでワンセグ、おサイフケータイ、といった具合に少しずつ日本機能に対応。そしてAscend D2では、赤外線通信にも対応。ついに全ての日本独自機能を搭載した。特にAscend D2 HW-03Eでは、ディスプレイサイズを5インチから4.7インチ液晶に変更している点には注目だ。これは、女性ユーザーなどは片手持ちが難しくなるため小型化を図ったのだという。

こうしたカスタマイズは、日本市場を「戦略市場」として重視しているため。「日本基準の端末をグローバルに持っていけば、どこでも受け入れられる」(伊藤氏)とのことで、こうしたカスタマイズを行っているのは日本向けの製品だけだという。

Ascend D2やSTREAM X(Ascend P2)は、ハイエンド端末としてグローバルでも販売されている。ファーウェイでは、これ以外にもミドルからローエンドまで幅広いラインナップをグローバルで販売しており、今年第1四半期にはすでに合計出荷台数が1,000万台を突破。第2四半期も1,000~1,500万台規模の出荷を想定し、年間では6,000万台を予想しているそうだ。これは、2012年の年間3,200万台のほぼ倍となる。昨年第3四半期には、出荷台数で世界第3位の端末メーカーに育ったことからも、Ho氏は達成に自信を見せる。なお、この数字はAndroidやWindows Phoneといったスマートフォン全体の数字となる。