「一歩上ゆくデジカメ活用術」バックナンバー
第1回 イルミネーションを利用してボケのある夜景写真を撮る
第2回 冬の逆光を生かして印象的なスナップショットを撮る
第3回 水族館の生き物たちを幻想的なイメージで撮る

キャンプや旅行、出張などで田舎を訪れた際の楽しみのひとつに、星空鑑賞があります。満天の星空はずっと眺めていても飽きません。見るだけでなく写真に撮りたい思う人も多いはず。今回はデジタル一眼を使って星の撮影に挑戦してみましょう。

マニュアル露出(F5.6 3600秒) 露出補正:±0 感度:ISO100 WB:白熱電球 焦点距離:10mm カメラ:EOS 5D Mark II(写真をクリックすると拡大します)

一口に星空撮影と言っても、撮り方にはさまざまな方法があります。本格的に取り組むなら、天体望遠鏡や赤道儀を利用する方法や、インターバル撮影と画像合成を使う方法などがありますし、簡易的に済ませるならコンパクトデジカメの星空モードを活用する手もあります。今回紹介するのは、カメラとレンズ、三脚という最小限の機材だけで始められる、比較的オーソドックスな2種類の星空撮影法です。

1つは、ISO1600以上の高感度を利用して「星を止めて撮る」方法。もう1つは、長時間露光によって「星を流して撮る」方法です。

どちらの場合も、カメラにはデジタル一眼レフ、またはミラーレスカメラを用意しましょう。コンパクトデジカメの場合は、マニュアル露出やマニュアルフォーカスに対応した上位製品なら対応可能です。レンズには、標準ズームまたは広角ズームを使用します。三脚は、星空撮影ではしっかりとカメラを固定する必要があるため、必需品といえます。

そのほかには、撮影時の振動を抑えるためのレリーズ、またはリモコンがあると便利です。レリーズやリモコンが用意できない場合は、セルフタイマーを使うことで手ブレを防ぐことができます。

マニュアル露出(F3.5 10秒) 露出補正:±0 感度:ISO1600 WB:白熱電球 焦点距離:10mm カメラ:EOS Kiss X2(写真をクリックすると拡大します)
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