説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりが正しく理解していないこともあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「操作は片手と両手、どっちがキホン?」という質問に答えます。

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いまでは「ガラケー」などと呼ばれるフィーチャーフォンは、かつて2つ折りの端末が全盛でした。その頃は、利き手とは反対の手で端末を持ち、その親指でテンキーを押すという「片手型」の操作スタイルが一般的でしたし、両手で操作するのは携帯電話に不慣れな(不器用な)人、というネガティブなイメージがあったかと思います。

しかし、それは親指だけでテンキー全体を操作できるほど端末がスリムだったからこそといえます。iPhoneは、4と4S、5の3モデルは幅が58.6mmありますから、日本人、特に女性の手には少々大きく、持ち手側の親指で操作しようとするとバランスを崩し落下しかねません。利き手とは反対の手でiPhoneを支え利き手でタッチするという「両手型」の操作スタイルは、人差し指で操作するぶん正確にタッチできることもあり、キートップが小さいフルキーボードを使うときの基本スタイル、といえるでしょう。

一方、フィーチャーフォン時代に培った親指入力スタイルが好みというユーザには、かなキーボード(フリック入力)という選択肢が用意されています。フィーチャーフォンのテンキーのような「カチッ」という物理的な反応はありませんが、テンキー入力と同じ「片手型」でメールなどの文章を書くことができます。

Safariなど閲覧型のアプリは、片手でじゅうぶん対応できます。ページを移動/スクロールするときに使う操作(フリック)は、持ち手側の親指でおおよその方向へフリックすれば反応します。単純に閲覧するだけなら、わざわざ両手を使う必要はありません。

つまり、操作方法にキホンなどというものはなく、どちらでも好きなほうを選べばいいでしょう。「両手型」操作スタイルには安定感がありますし、街中でもよく見かけます。一方の「片手型」も、右手でつり革につかまりながら左手にはiPhone、というスタイルで電車に乗る人はたくさんいます。iPhoneには、両方の操作スタイルに対応できるだけのフレキシビリティーが備わっているように思いますよ。

写真で解説

ローマ字変換が好みの人は、フルキーボードを利用して日本語入力する方法を選べます。その場合、キートップの小ささからして「片手型」の操作は不向きです

フィーチャーフォン時代からの「片手型」操作に慣れている方は、フリック入力を選べます。これなら、親指だけでスピーディーに文字入力できます