2009年発売のiPhone 3GSも最新OSに対応している

次に、iPhoneのOSバージョンアップについて見ていこう。Androidとの比較のため、HT-03Aが発売された2009年以降のiPhoneについて、OSの状況を表にまとめてみた。

機種名(発売時期) 初期搭載OS 最新対応OS 最終配布日
2009 iPhone 3GS(2009年6月) iOS 3.0 iOS 6.1 2013年1月
2010 iPhone 4(2010年6月) iOS 4.0 iOS 6.1 2013年1月
2011 iPhone 4S(2011年10月) iOS 5.0 iOS 6.1 2013年1月
2012 iPhone 5(2012年9月) iOS 6.0 iOS 6.1 2013年1月
■ iPhoneにおけるOSバージョンアップの状況

2009年6月に発売された「iPhone 3GS」から2012年9月に発売された「iPhone 5」までを表にまとめたが、初期搭載OSに関しては、新機種の発売に合わせる形で新たなOSが公開されているため、非常にわかりやすい数字の並びとなっている。そして、何よりも特徴的なのが、2009年発売のiPhone 3GSまでもが最新のiOS 6.1に対応しているということである。

なお、Androidとの公平を期すため、こちらもOSの主要なバージョンアップのみをカウントしており、2013年1月公開のiOS 6.1を最新としているが、実際には2013年3月公開のiOS 6.1.3にもiPhone 3GSを含む4機種すべてが対応している。

もちろん、たとえば音声アシスタント機能の「Siri」を利用できるのがiPhone 4S以降であるなど、最新のOSに対応していても機種によっては利用できない機能もある。それでも、約4年前に発売された機種でいまだに最新のOSを利用できるということは、Androidでは考えられない状況だといえる。OSのバージョンアップという点で考えれば、AndroidスマートフォンよりもiPhoneのほうが、より長く使えると言って問題ないだろう。

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AndroidスマートフォンとiPhoneの歴代の主要機種について、OSバージョンアップの状況を紹介してきた。Androidスマートフォンは複数メーカーが様々な機種を開発しており、それによって多彩なラインナップから選べることが特徴になっている。しかし、各メーカーやキャリアによって施されているカスタマイズが、OSのバージョンアップを妨げる一因となっているのは、よく指摘されているところだ。

たとえば、本稿でも取り上げたGALAXY S IIがAndroid 4.0にバージョンアップされたのは2012年8月だが、Android 4.0というOS自体が公開されたのは2011年10月と約1年前であり、最新OSが公開されてからしばらく経たないと、自分の機種で使えないといった状況がある。そして、Androidスマートフォンでは、1回のOSバージョンアップは期待できるが、2回目を期待するのはなかなか厳しい状況だといえる。

一方でiPhoneは、米AppleがOSと端末の両方を手がけているため、ラインナップは少ないものの、OSバージョンアップへの柔軟性は非常に高い。新しいiOSが公開されれば、すぐに自分の機種へインストールできるほか、約4年前に発売されたiPhone 3GSでも現時点で最新のiOSが利用可能となっている。それぞれ特徴の異なるiPhoneとAndroidスマートフォンだが、購入した機種をより長く使いたい人にとっては、iPhoneを選ぶのがベストかもしれない。