カシオ計算機の「SHEEN」は、「輝き」や「きらめき」をコンセプトにした女性向けのメタルウオッチ。女優やアーティストとして活躍中の中島美嘉さんがアンバサダーを務め、店頭のディスプレイやPOP、TVCMなどで目にしたことのある方も多いだろう。

2012年秋冬の電波ソーラーモデル「SHW-1504」では、スワロフスキー・エレメントをポイントに採り入れ、美しい輝きを放つデザインに仕上がっている。小型・薄型フェイスとバリエーション豊かなカラーリングも合わせて、じわじわと人気上昇中だ。

「SHW-1504」シリーズ

実は、このSHEENを作り出しているのは4人の女性スタッフたち。そこで今回は、そんな彼女たちに最新モデルのポイントなどを自由に語っていただいた。

本物が持つ雰囲気を追求したSHEENの「Crystal Index Model」

―― まずは自己紹介をお願いします。

カシオ計算機 時計事業部 商品企画部 中村あゆみ氏

カシオ計算機 デザインセンター 岸野容子氏

カシオ計算機 宣伝部 稲月麻衣氏

カシオ計算機 SP戦略部 西澤菜甫子氏

中村氏「商品企画担当の中村です。よろしくお願いします」
岸野氏「デザイナーの岸野です。SHEENのデザインには4年ほど関わっています」
稲月氏「宣伝・広告担当の稲月です。SHEENの担当になったのは半年前ですが、主にCMやカタログの制作に携わっています」
西澤氏「セールス・プロモーション担当の西澤です。販売促進や店頭ディスプレイなどの企画をしています」

―― SHEENはもともと、アジアで人気があった海外向けのブランドを逆輸入したものなんですよね。

中村氏「はい。当初はSHEENの世界観を表現しやすいので、大きな文字版を採用していました。『輝き』というコンセプトも星のモチーフが盤面を回るような、分かりやすいデザインでした。それが、2011年の秋冬モデルで手がけた小型・薄型フェイスのデザインをきっかけに、現在の方向性が固まっていったんですね。2012年のモデルではそのスタイルを踏襲しつつ、スワロフスキーをポイントに加えています」

岸野氏「当時、小型フェイスに変わったことで、SHEENという時計そのものを通してコンセプトを表現できると思ったのを覚えています。今回のモデルは、ライバルの多い女性向け小型腕時計市場において、カシオならどんな時計が提案できるかと考えた結果、という感じです。スワロフスキーを使ったジュエリーのような本物感、手首の華奢さを際立たせるバンド、細部の作り質感なども含めて、2011年以降の集大成的なデザインになったと思います」

―― 4種類のカラーリングも、それぞれ印象が違って楽しいですよね。

岸野氏「ありがとうございます。例えば、ピンクゴールドのバイカラー(SHW-1504SG-4AJF)は、女性の肌をきれいに見せてくれるので絶対に入れたい色でした。フェイスにもオレンジを少し加え、暖かみを感じさせるようにしています。

ブランドのテーマカラーでもあるラベンダーフェイス(SHW-1504D-6AJF)では、爽やかさとアクティブさを、白フェイス(SHW-1504D-7AJF)にはマルチカラーのストーンを埋め込んで楽しさやハッピーさを表現しました。ゴールド(SHW-1504GD-7AJF)はトーンを抑え、オフィスでも使える知的さとゴージャスさを併せ持つものにまとめました」

SHW-1504SG-4AJF
(42,000円)
ピンクゴールドのバイカラー×ピンクフェイス。肌をきれいに見せる一番人気モデル

SHW-1504D-6AJF
(39,900円)
シルバー×ラベンダーフェイス。ブランドのテーマカラーは上品で爽やかな印象

SHW-1504D-7AJF
(39,900円)
シルバー×ホワイトフェイス。マルチカラーのストーンを散りばめてハッピーに

SHW-1504GD-7AJF
(42,000円)
ゴールド×ホワイトフェイス。控えめなゴールドがゴージャスかつ知的さをアピール

SHW-1504D-1AJF
(39,900円)
シルバー×ブラックフェイス。ラベンダーのストーンと黒い文字板が繊細な上品さを

中村氏「ユーザーさんがカシオに期待するのは、たぶん『他で見かけない』というワクワク感なんですよ。ですからスタッフも皆、スワロフスキーのマルチカラーであったりとか、どこかに必ず遊び心を入れようと考えるんですね。もちろん『さり気ないキラキラはいいけどギラギラは嫌』という繊細な女心も気にしながら…(笑)。でもそういうデザインって、形にするのはかなり難しいみたいで」

岸野氏「そうそう。中村さんはその辺よく分かってくれてる(笑)。毎回、覚えていないくらいのデザインスケッチを描いていますね。今回であれば、ダミーサンプルまで作ったデザインが5パターン、スケッチだけなら30枚以上あった気がします。

『石』というのは濃淡の違いで子どもっぽくもなりますし、置き方によっても印象が変わるので、とても難しいんです。サイズごとに使える色も違うので、色々な制限の中で特にきれいに見える色や配置を探していきました。今回のモデルに限れば、12時の位置にローマ字が入るだけだったので、位置に関しては普段より考えやすかったですね」

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