――今でもやはり引っ込み思案なのですか?

早見「(声優の)養成所でも、『誰かこの役をやる人』って言われたら、普通はすぐに手を挙げないとダメなんですよ。それが理想で、周りのみんなはけっこう手を挙げるんですけど、私はちょっとタイミングを外して、目立たないように手を挙げるようなタイプでした(笑)」

――一応、手は挙げられるようになってきていたんですね(笑)

早見「仕事をし始めて、ようやく少しずつ前に出られるようになってきた感じですね。とにかく、急に注目される感が苦手で、緊張しちゃう。たぶん泉水子も同じで、緊急事態があって、クラスに駆け込みながら、『相楽君!』って大声で呼ぶシーンがあるんですけど、それで深行を含めてみんなが自分のほうを向いた瞬間、とんでもないことをしちゃったことに気づいて、顔が真っ赤になるんですよ。そのときの気持ちにはかなり共感できました」

――注目されると照れますか?

早見「お芝居や歌を歌うといった事柄、表現すること自体は昔から好きだったんですよ。だからこういった仕事を目指したわけですが、当時は周りから注目される状況になることはまったく想像していなかった。ステージに立つというのはどういうことかなんて、あまり考えないですよね? 歌ったり、喋ったり、お芝居したり……表現をするのはすごく楽しいので、もっと前に出られるようになりたいですね。本当にこれじゃダメだって思うことの連続です(笑)」

――泉水子はスポーツや機械も苦手ですが早見さんはいかがですか?

早見「スポーツもあまり得意じゃないですね……。昔、テニスを習っていたので、嫌いではないんですけど、長続きしないんですよ。5段階評価でいえば『3』ぐらい? さすがに泉水子ほどではないです。泉水子は見ていて面白くなるぐらいですから(笑)」

――機械は?

早見「機械もあまり……嫌いじゃないんですけどね。パソコンの調子が悪くなると、とりあえず叩くタイプです(笑)。だんだん使えるようにはなってきてはいます」

――そんな泉水子が主人公の『RDG』ですが、早見さんが個人的に見どころだと思っているポイントを教えてください

早見「後半になると突然変異を起こすキャラクターがいます(笑)。愛らしくてたまらないので、注目してみてください」

――突然変異ですか?

早見「この作品、実は突然変異を起こすキャラクターが多いんですよ。あと、それぞれのキャラクターがみんなどこかしらに可愛らしい部分を秘めているので、その可愛いポイントを探してみるのも面白いと思います。たとえば泉水子ならてんやわんやしてあたふたしているところですし、深行君だと素直になれずに本心を隠しているようなところ。泉水子とのやりとりなんか見ているだけで歯がゆくなってきますから(笑)。真響さんだったら、普段はけっこうチャキチャキしているのに、真夏君と真澄君の前だとすごく女の子らしくなる。そんな各々のギャップも見どころですね。ギャップ萌えに注目です」

――ストーリーの序盤での注目ポイントは?

早見「そうですね……第2話で、東京に出てきた泉水子たちが、何か得体の知れないものに追われて、雨の降る中を深行君と駆け抜けて、2人で雨宿りをするシーンがあるんですけど、そこが大好きで。観ている側としては『うーん可愛いな、この2人』って感じなんですけど、本人たちはすごく真剣。泉水子は怖くて声が出せないんですけど、ポツリポツリと話す一言一言にすごく神経を集中させてお芝居をした記憶が残っています。なので、ぜひそのシーンに注目してください」

――それでは最後にメッセージをお願いします

早見「原作を読んでくださっている方にはおなじみのあのシーンやこのシーンがたくさん盛り込まれていますので、ぜひ楽しみにしていただきたいですし、原作を読んでいない方でも満足のできる、飽きの来ない作品になっていると思います。ファンタジーものではありますが、基本的に学園内でストーリーが展開することが多いので、泉水子たちの活躍や成長を見守りつつ、皆さんも鳳城学園の生徒になったつもりで学園生活を楽しんでいただけると思います。女性の方も共感したりしながら観ていただける作品だと思いますので、ご覧いただけるとうれしいです」

――ありがとうございました


TVアニメ『RDG』は2013年4月より放送開始予定。キッズステーションでは2013年4月9日より放送開始となるほか、4月21日からリピート放送も行われる。放送情報の詳細についてはキッズステーションの公式サイトをチェックしてほしい。

(C)2013 荻原規子・角川書店/「RDG」製作委員会