【レポート】

大平透「アニメと声優は永遠に不滅!」三ツ矢雄二や浅野真澄の秘話も飛び出したTAF「声優アワード・放課後カリキュラム」

世界最大級のアニメの祭典「東京国際アニメフェア 2013」(TAF)が3月21日~24日の4日間にわたって、東京ビッグサイトで開催された。今回は、23日に行われたスペシャルステージ「声優アワード・放課後カリキュラム」をお伝えしていきたい。

3月23日に「東京国際アニメフェア 2013」内で行われた「声優アワード・放課後カリキュラム」

「声優アワード」とは、各年度に最も印象に残る活躍をした声優を表彰するアワードで、3月2日に「第七回授賞式」が行われたばかり。今回行われた「声優アワード・放課後カリキュラム」は、歴代の各賞受賞者がステージに登場してトークを繰り広げるイベントであり、大別すると三部構成となっている。言わずと知れた豪華声優陣――浅野真澄、新井里美、石原夏織、井上喜久子、江口拓也、大原さやか、大平透、岡本茉利、小原乃梨子、小林ゆう、関俊彦、三ツ矢雄二、森功至、山本和臣らが登壇し、大盛況のイベントとなった。

魁 三ツ矢塾

江口拓也、石原夏織、山本和臣、三ツ矢雄二が登場した「魁 三ツ矢塾」

最初のコーナーは、三ツ矢雄二、石原夏織、江口拓也、山本和臣が登場。「魁 三ツ矢塾」と題して、声優アワード新人賞を受賞した3人が、大先輩である三ツ矢雄二に教えを請うという趣向のコーナー。「アフレコで緊張したことは?」というお題に後輩たちが初々しい回答をする中、三ツ矢の新人時代はベテランに囲まれてのテープ録音で、スタッフから「これが君のミスだ」と物理的に切ったテープの山を見せられたエピソードを披露して、新人賞声優たちを震え上がらせた。

続く「先輩から教わったこと」というテーマでは、江口が先輩声優の柿原徹也に「お前の思うようにやればいい、できることをぶつけていくことが大事だ」とアドバイスされたエピソードを披露。石原はキャラクターを愛しながら演じること、役に嫌われない自分でいなさいと教えられたと語っていた。

最後は新人たちから三ツ矢への質問コーナーに。山本の「声色を変えることを意識している?」、石原の「アフレコ後にこれでよかったと悩むことはある?」といった後輩からの質問に三ツ矢は「役柄を演じようとしたら自然に声が出る、昔は一度きりだったが今はDVDで残るので、自分の演技をしっかりチェックすべきだし、見る人にも一話と最終話での役者の演技の違い、成長を感じてほしい」と真摯に回答。「グレーゾーン声優」としてバラエティ番組での活躍とはひと味違う真剣な姿を見せたが、最後は新人時代からアフレコスタジオで踊りまくっていて、先輩に「君は面白いがスタジオにほこりが立つね」と苦笑されていたエピソードで会場を笑わせていた。

喜久子の部屋

井上喜久子、新井里美、浅野真澄、大原さやか、小林ゆう、関俊彦の5人による「喜久子の部屋」

続いては井上喜久子、新井里美、浅野真澄、大原さやか、小林ゆう、関俊彦の5人による「喜久子の部屋」。経験ある声優たちが井上喜久子の部屋を順番に訪れるトーク番組という趣向だ。ステージに登場すると「井上喜久子、17歳です(おいおい!)」というおなじみの掛け合いで会場を盛り上げた井上は、司会を務める予定となっていたが、そこが魅力でもあるのんびりとしたテンポのため進行が立ち往生。そこで、浅野に「それじゃ、司会は真澄ちゃんに任せようかしら?」と司会交代を無茶ぶりするという急展開に。また、関や大原と始まった当初の予定には無いペットの猫の話で、予定時間が過ぎてしまったりと、終始、井上喜久子ワールド全開のステージとなっていた。

その中で深い話をしていたのは関。「声優にとって一番大事なことは?」という問いに「呼吸」と答え、その理由として「18の時に芝居を始めて、一番大事だと思っているのは息づかいと呼吸です。吸って吐くのは人間の基本なんですが、私たち声優はその間に呼吸を溜める間が入ります。そこで緩急をつけたりする中で表現するんです」と語っていた。 最後に登場した浅野は「あさのますみ」名義で行っている文筆業について聞かれると、「いつまで声優できるかわからないので、転ばぬ先の杖でやってます。絵本とかも書いてますが、一番お金になるのは作詞ですね。ひらがなの"あさのますみ"名義の時は、事務所を通さずに私にいろいろくる決まりなんです」と赤裸々なトークで会場を沸かせ、初代パーソナリティ賞の貫禄を見せていた。トーク中には大原が「弟が持っていた、お姉ちゃん(井上喜久子)のドラマCDを聴いて声優を目指したんです」というエピソードで、井上を感激させた一幕もあった。

タツノコプロ創立50周年スペシャルステージ

大平透、岡本茉利、小原乃梨子、森功至の4人の大御所による「タツノコプロ創立50周年」スペシャルステージ

最後に行われたのは、第七回声優アワードでシナジー賞を受賞し、今年設立50周年を迎えた「タツノコプロ」から、歴代作品に出演した出演者を代表して大平透、岡本茉利、小原乃梨子、森功至の4人の大御所によるスペシャルステージ。大御所中の大御所が揃うステージだけあって、出てくるエピソードは声優界の歴史といえるものばかりだった。

生放送中の番組に生で声を当てるという時代から声優として活動する大平は「もうこの世界60年になります。長くなるので、いっぱい仕事をやりました。タツノコはアットホームな作品をたくさん作ってくれて、私はタツノコ専属みたいな時期がありました。皆さんのおかげです、ありがとう」と感謝を述べ、岡本は40年前に中学生でオーディションに受かり、制服を着てアフレコに行ってから学校に通っていたエピソードを披露した。

小原は『ヤッターマン』の30年ぶりの復活について語り、実写版映画『ヤッターマン』の撮影現場でスタッフにドロンジョ様と呼ばれ、自分と実写版キャストの深田恭子が両方振り向いたエピソードで会場を笑わせた。森は新人時代について「当時はまだ20代で、現場には今みたいに若い声優さんがいないので、緊張の連続でした。先輩のやり方を見て覚える感じだったので、楽しむ余裕はなかったですね。でも振り返れば楽しい時代でした」と語ったほか、名台詞披露で『科学忍者隊ガッチャマン』の長口上を披露して、会場の喝采を浴びていた。

タツノコステージの最後には、歌手の速水けんたろうも登場。1997年に放送された『マッハGOGOGO』(第2作)のオープニング主題歌「マッハ・ゴー・ゴー・ゴー・1997」を熱唱。その後、ステージにはこれまでの3ステージの出演者が全員登場して、サイン入りポスターが当たる抽選会を実施。最後は大平透が「アニメと声優は永遠に不滅です!」と高らかに締めくくった。

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