東京都・渋谷パルコ内「パルコミュージアム」にて、3月15日~4月1日にかけて「渋谷パルコ40周年記念エキシビション シブパル展。」が開催されている。本レポートでは、一般公開に先駆けて行われたプレス内覧会の様子をお届けする。

参加クリエイターの面々。左から、 猪子寿之、植原亮輔、伊藤桂司、井上嗣也、田名網敬一、山口はるみ、箭内道彦、浅田政志

パルコゆかりのクリエイターによる共演の数々

「シブパル展。」のテーマは「コラボレーション」。パルコ、あるいは渋谷パルコに縁のあるクリエイターが共同で作品を制作するという豪華な構成となっている。会場内は作品ごとにひとつずつしっかりと区切られており、それぞれまったく色の異なるコラボレーションをじっくり味わうことができた。

会場に入ってまず最初に目に入るのは、アート/クリエイティブディレクター・井上嗣也と、クリエイティブディレクター・箭内道彦のコラボ作品「BROTHE SUN,SISTER MOON」。月と太陽を連想させる井上嗣也のグラフィックに、箭内道彦が紡いだ、「自分とは異なる相手を尊重したい」という思いを込めた言葉がそえられている。

「BROTHE SUN,SISTER MOON」は複数のパネルにわたる作品群

続いては、イラストレーター・山口はるみと「キギ」アート/クリエイティブディレクター・植原亮輔の作品。山口はるみがパルコの広告用に描いた「プール」(1977年)は、MoMA(ニューヨーク近代美術館)にも収蔵されているもの。これを植原亮輔が7000枚以上のドットシールを用いた表現により、壁一面に表現していた。

山口はるみ×植原亮輔のコラボ作品。左が元になったイラストレーション、右が植原亮輔によるアートワーク

作家、演出家、コピーライターなど多方面で活躍する大宮エリーと、家族写真をとり続ける写真家の浅田政志は、まるで将棋の対局でも行われそうな和のしつらえの部屋で、「言葉と写真の十番勝負」を展開。先手と後手で表現をやりとりする対局方式で、互いの言葉あるいは写真から受けた思いを、自身の表現方法で表現するというインスタレーションだった。

大宮エリー×浅田政志は「言葉と写真の十番勝負」を展開。和室の至るところに「対局」が散りばめられている

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