JRなど鉄道各社が3月16日に実施するダイヤ改正まであとわずか。秋田新幹線E6系「スーパーこまち」デビュー、東北新幹線E5系「はやぶさ」320km/hでの運転開始、東急東横線・東京メトロ副都心線の相互直通運転開始など、今年も話題が多い。

JRでは国鉄時代からの車両が次々に引退!

東急東横線9000系。「FINAL RUN」とデザインされたヘッドマークを掲出

その一方で、ダイヤ改正を機にひっそりと姿を消す列車も。東急東横線では現在、9000系に「FINAL RUN」「1986-2013」とデザインされたヘッドマークが掲出されている。東急電鉄からは公式に発表されていないものの、副都心線との相互直通運転開始とともに、9000系は東横線から引退すると見て間違いなさそう。また、これまで運行されてきた日比谷線直通の電車もなくなるため、東急1000系や東京メトロ日比谷線03系(ともに3扉18m車)の東横線での営業運転も見納めとなるようだ。

JRにおいては、今年も国鉄時代から活躍を続けてきた車両の引退が相次いだ。中でも話題となっているのが、現在は上越新幹線のみの運行となった200系。東北新幹線の開業と同時にデビューし、約30年間活躍してきた同車両も、3月15日をもって定期列車での運行を終了。4月に予定される団体専用列車がラストランになるという。国鉄時代に登場した新幹線の車両はすべて姿を消すことになる。

JR東日本では、宇都宮線・高崎線でE233系の投入が進む一方、211系の定期運用が激減。総武本線・成田線の電車に使用された211系も209系に置き換えられる。中央本線辰野~塩尻間で運行されてきた1両編成の電車・123系も車両置換えの対象に。JR発足後にデビューした日光線の107系も引退するという。常磐線特急用車両651系・E653系も、「スーパーひたち」「フレッシュひたち」がE657系に統一されるため、常磐線から姿を消す。

JR東海は同社管内の東海道本線の列車がすべてJR発足以降の車両となり、近郊形電車117系が引退。名古屋近郊の中央本線では、専用車両を使用してきた「セントラルライナー」が廃止される。JR西日本では、485系を改造し、特急「こうのとり」(かつての「北近畿」)などに使用された183系のほか、JR京都線・JR神戸線の205系も運転終了となる。

JR以外の私鉄でも、名鉄瀬戸線で活躍した6600系が3月3日で引退し、「テレビカー」として親しまれた京阪旧3000系特急車も営業運転を終えた(ラストランは3月31日)。国鉄時代に登場し、現在はしなの鉄道で活躍する169系も4月末に引退予定だ。

ここで紹介した以外にも、全国の鉄道路線でダイヤ改正にともなう快速列車やホームライナーの廃止、使用車両の変更などが予定されているという。なお、東急電鉄の9000系・1000系やJR東日本の651系・E653系のように、今後の去就が明らかにされていない車両もあり、春以降も引き続き鉄道各社の動きに注目したいところだ。

この春、姿を消すおもな列車