もう1つ、Mac環境では定番の「BlackMagic Speed Test」も利用してみた。こちらはシーケンシャル性能のみチェックできるベンチツールだ。テストデータサイズ1GBと5GBでテストしている。

テストデータサイズが1GBの場合

HD-GDU3でテストデータサイズ1GB時の結果

HD-LBU3でテストデータサイズ1GB時の結果

テストデータサイズが5GBの場合

HD-GDU3でテストデータサイズ5GB時の結果

HD-LBU3でテストデータサイズ5GB時の結果

Mac環境においても、テストデータが1GBより大きいデータを扱うとキャッシュの効果が薄れることが分かった。数値の傾向はQuickBenchの10MB/1024MBのテストに近い。Windows8環境と大きく数値が違うのは、ベンチソフトによる偏りというより、OS X環境でのドライバなどの性能差と見てよさそうだ。

外付け型HDDの有力な選択肢

1GBキャッシュが効果を発揮するデータ量に一定の制限はあるものの、HD-GDU3のキャッシュの効き目は絶大。これまでの経験から、USB接続の外付け型HDDは遅いというイメージが頭から抜けなかったが、HD-GDU3を使えばその印象は一掃されるはず。特にシーケンシャルだけで考えれば、ちょっとしたSSDよりずっと速くて大容量だ。

あえて難点を挙げるなら、USB3.0ポートを消費すること(スループットを最大にするにはチップセット直結のUSB3.0ポートにつなぐべき)、PCケースに内蔵できないということの2点だけではないだろうか。OS上から書き込み終了した瞬間に停電になったらどうなるのか(HD-GDU3内部のDRAMキャッシュからHDDに書き込んでいる最中の停電)……的な不安要素はあるが、日ごろ使う上では、性能はすべてに勝る。

さらにドライバが供給されないWindows以外のOSでも、(限定的だが)効果があることを確認できたので、プラットフォームを問わず使える点も多いに評価したい。USB 3.0環境がすでにあり、外付け型HDDの導入を考えているなら、「HD-GDU3」シリーズは非常に優れた選択ではなかろうか。