U3014の特徴は、なんといっても大画面&高解像度。たとえばWEBブラウザを見ながらテキストを書いたり、2枚の写真を見比べながらレタッチをするなど、複数のアプリケーションを立ち上げての作業を快適に進められる。縦に長いWebページやExcelの大きな表でも、スクロールの手間が最小限で済み、豊富な情報量を素早く一覧できる点がありがたい。またマルチディスプレイ環境に比べ、視線移動が少ないという利点もある。ドットピッチは0.25mmとやや狭め。個人的にはぎりぎり許容できる範囲だ。

Adobe RGBモードでは微妙な色彩感もリアルに表示できる

単に視野角が広いだけでなく、斜め方向から見ても色の変化が少ない

パネルの輝度は、350cd/平方メートル(標準)~50cd/平方メートル(最小)に対応。コントラスト比は標準時は1000:1で、画面の表示内容に応じて輝度を調整してコントラストを高める「ダイナミックコントラスト」をオンにした場合は最大で200万:1まで向上する。視野角は水平/垂直ともに178度。応答速度は6ms(中間階調域)となる。

シリーズ共通の特徴である色域の広さについても向上している。NTSC比はCIE1976で120%、CIE1931で103%となり、Adobe RGBカバー率は99%、sRGBカバー率は100%を誇る。また従来と同じく、工場出荷の際にAdobe RGBやsRGBモードの画質が最適になるように補正され、色補正が完了していることを示す証明書がパッケージに同梱される。保証期間中に、1つでも輝点のドット抜けが見つかった場合にはディスプレイを無償交換してくれる安心感もある。

実際に写真を表示してみると、Adobe RGBモードでもsRGBモードでも、中間調からハイライトまでの滑らかな階調性と深みのある発色を確認できる。暗部のつぶれと輝度のムラはやや見られるが、それ以外はおおむね満足できる表示性能といっていい。それに何より、写真を画面いっぱいに表示し、大迫力で鑑賞できる点が気に入った。

また、従来製品「U3011」からの進化のポイントとして、バックライトの方式がCCFL(冷陰極管)の直下型からLEDエッジライト方式に変更された。これによって消費電力は、110W(一般)~250W(最大)から、60W(一般)~120W(最大)へと大きく低減された。

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