コシナブースでは、Voigtlander(フォクトレンダー)ブランドのレンズと、Carl Zeiss(カールツァイス)ブランドの新レンズを展示していた。新レンズはいずれも発売や価格は未定となっている(以下、サムネイル写真をクリックすると拡大表示される)。

「NOKTON(ノクトン) 42.5mm F0.95」はマイクロフォーサーズマウントのレンズで、焦点距離は42.5mm(35mm換算で85mm相当)となる。開放F値が0.95と非常に明るく、「NOKTON 17.5mm F0.95」(焦点距離17.5mmで35mm換算35mm相当)、「NOKTON 25mm F0.95」(焦点距離25mmで35mm換算50mm相当)に続くシリーズの中望遠レンズだ。

クラシカルなデザインだが、絞りリングを手前に引きながら回すとクリック感がなくなり、動画撮影中に操作音が入るのを防ぐ機構を搭載するなど、現在の用途に合わせた造りとなっている。

F0.95というと、F4レンズと比べてシャッター速度が16倍以上速く切れる計算。非常に明るいレンズだ

「NOKTON 50mm F1.5 Aspherical」はVMマウントのレンズだが、以前発売していたLマウント用の「NOKTON 50mm F1.5」というレンズの光学系をもとに作られた製品だ。デザインは50年以上も前に発売されていた「NOKTON 50mm F1.5」(レンズが3本写った下の写真左、さらに一番左のレンズ)をフィーチャーして作られたという。

「NOKTON 50mm F1.5 Aspherical」はVMマウントだが、マウントアダプタを使うことでミラーレス一眼カメラなどにも使うことができる

「Distagon(ディスタゴン) T* 1.4/55」は焦点距離55mmの35mmフルサイズカメラ用レンズだ。2012年のフォトキナ2012で発表されたもので、これまでのCarl Zeissレンズとデザインが異なり、光学設計も新しくしたラインアップになるようだ。50mm前後のレンズではPlanerというレンズ構成が一般的だが、説明員の話によると、より高性能にするためにDistagonのレンズ構成にしたという。

「Distagon T* 1.4/55」はすっきりしたデザインと黄色い文字が特徴だ

「Apo Sonnar T* 2/135」は、35ミリフルサイズ用で135mmの焦点距離で、このシリーズでもっとも焦点距離の長いレンズとなる。ニコンマウントとキヤノンマウントに対応する製品だ。

「Apo Sonnar T* 2/135」のデザインはこれまでのデジタル一眼レフ用レンズと同様にボディがブラックで、レンズ周りのみシルバーとなる

既存の製品に関しては、レンズ構成が分かるようにレンズを半分に切ったモデルを展示したり、マウントアダプタを使ってさまざまなカメラに取り付けた例を展示していた。コシナのレンズはほとんどがマニュアルフォーカスレンズだが、その特徴を逆手にとって、マウントアダプタで別のカメラに付けても操作性が大きく変わらないことを印象付けたいように感じた。