「Photoshopを使った事がない!」

「絵を描くのが得意ではない!」

そんな方でも、大丈夫。この連載では10回に渡って、パソコンで簡単にオリジナルイラストを使った、自分だけのグリーティングカードを作れるステップをご紹介していきます。今回は、Photoshopでイラストの色をアレンジする方法を見ていきます。

色で遊んでみよう

Photoshopを使ったイラスト制作の便利なところは、線画だけでなく、色塗りもやり直しができるところ。「いつも色合わせで迷ってしまう」という人でもPhotoshopを使えば、カラーコーディネートを納得いくまでシュミレーションできます。

早速、前回つくったイラストの色味を変えて、違った雰囲気を楽しんでみたいと思います。まずは「色調補正」機能の中の、「色相・彩度」コマンドを使ったアレンジから。

メニューバーから「イメージ」→「色調補正」→「色相・彩度」と選択していくと、色味を調整できる「色相・彩度ウィンドウ」がポップアップで表示されます。このウィンドウ上で色相バーをスライドさせると、今塗ってある色味を色相環に沿って変化させることができます。プレビューを見ながら微調整ができるので、「何だか色がしっくりこないなぁ……」というときに頼れる機能です。上記のイラストでは「彩度」は変更せず、「色相」だけを調整していますが、更に「彩度」、「明度」のスライダーも動かすと、色の鮮やかさや濃さを自在に調整することが可能。色相・彩度・明度の組み合わせによって、様々な変化を与えることができます。

もうひとつ、手軽に色の印象を変えられるオススメ機能が、「レンズフィルター」です。トイカメラなどに使われる、赤や黄色のカラーレンズを被せて撮ったような効果を、Photoshop上で再現できるように作られたものです。実は、この機能は写真の加工用だけでなく、イラストのカラーアレンジにも便利なコマンドなんです。フィルターをかけると色味が統一され、レトロな印刷物のような雰囲気を出すことができます。

メニューバーから「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「レンズフィルター」と選択すると、フィルターの設定ウィンドウが表示されるので、そこでレンズの色と濃さ(適用量)を設定します。レンズには「暖色系」、「寒色系」など数種類のカラーが用意されており、「カスタム」をチェックすれば自分でパレットから選んだ色をフィルターにすることも可能。上記のイラストでは、「マゼンダ」のレンズフィルターを60%の適用量で乗せて全体的にピンクのトーンにアレンジしました。

今回使ったのは「色相・彩度」、「レンズフィルター」のふたつの機能。いずれも、スライダーで色味を調整するワンタッチの操作なのでぜひ試してみて下さいね。

さて、次回はテクスチャーを使って「イラストを水彩画風にする」方法を紹介したいと思います。お楽しみに。

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※本連載では「Photoshop CS6」とペンタブレット「Intuos5」を利用しています。