iPhoneやiPadなどの修理を手がける修理工房SMARTが今回から複数回にわたり、身近に起こるiPhoneのトラブルの原因や修理依頼をする前に自分でできる対処法などについて述べたいと思います。まず初回は電源関連のトラブルについてです。

電源関連のトラブルで修理依頼前に自分にできることは?

iPhoneの電源関連でトラブルを抱えた方から話を伺うと、突然充電できなくなった! という話をよく聞きます。夜寝る前に充電器につないだのに朝起きたら全然充電されてなくて空っぽ!なんてケースもよくあります。

年末年始でお酒を飲む機会が増えると、酔っ払っている時にお酒がかかってしまい、翌朝起きると充電できない!といったケースで修理依頼をされる方もいます。

こんなときに疑われるのは以下の3点です。

1.充電ケーブルの不具合

2.ドックコネクタ部の不具合

3.バッテリーの劣化

意外と多いのがケーブルの不具合です。iPhoneについてくる純正のケーブルは耐久性がそれほど高くないので、頻繁に抜き差ししているとケーブル自体がダメになるケースが多々見られます。充電ケーブルを何本か持っている場合はケーブルを変えて本体に充電できるか試してみてください。もし別のケーブルで充電できるようであれば、ケーブルの不具合となります。

純正ケーブルの耐久度はそれほど高くはない

充電ケーブルを変えてもダメな場合は、バッテリー自体の劣化かドックコネクタ部の不具合が考えられます。

それではバッテリーの不具合かドックコネクタの不具合か、どちらが原因になっているのかを探る手立てをお教えしましょう。

まず、充電ケーブルを挿し込んでも全く反応しない場合はドックコネクタ部の不具合の可能性が高いと思われます。この場合は、ドックコネクタの交換が必要になります。この状態だと電源が入っていてもバックアップが取れない可能性もあります。また、スピーカーから音が出なかったりホームボタンが効かなかったりと、様々なトラブルを併発している場合もあります。

写真左:ディズプレイに表示されたバッテリーアイコン雷マークとコンセントマーク(写真右)

充電ケーブルに接続したときにiPhoneが反応する場合は、ディスプレイ右上に表示されたバッテリーのアイコンを確認してみましょう。バッテリーのアイコンが雷マークになる場合は充電ができています。この状態で充電できていない場合は、バッテリーの劣化が考えられますのでバッテリー交換が必要です。

バッテリーのアイコンがコンセントマークになる場合は充電自体ができていません。この場合は、バッテリーとドックコネクタ部の不具合、どちらも考えられますので詳しい検証が必要になります。

ちなみに、ドックコネクタ部の不具合は水分によるトラブルがほとんどです。夏場だと外でiPhoneを使っているときに手にかいた汗でショートしてしまったり、これからの季節は寒い外から暖房の効いた暖かい部屋に入ったときに生じた結露でショートしたりします。ドックコネクタは非常に水分に弱い部分なのです。

バッテリーの劣化は、使用頻度等にもよりますが、大体1年後くらいから始まります。極端に減ってくると、残量が10%から20%くらいあっても突然電源が切れてしまいます。そのまま使っていると症状はひどくなり、60%から70%の電池残量があっても突然切れてしまうようになり、実際使用するに耐えないような状態になってしまいます。バッテリー交換で持込修理をされる方も大体1年前後でのご依頼がほとんどです。

このように、電源のトラブルと一口にいっても、様々な原因が考えられます。上記の方法で試せるものは試し、それでも解決しない場合は修理を依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。

SMART
2009年12月横浜・関内で運営開始。現在は関内、渋谷、新橋、池袋の4店舗で来店・郵送にてiPhone・Android等スマートフォンの修理サービスを提供。メーカー持ち込みだと消去されてしまうデータもそのまま。最短15分で高品質・スピーディな対応をしている。サービス開始から60,000件を超える実績を残し、TV・新聞・雑誌等でも多数取り上げられている