「iMac」シリーズは、液晶ディスプレイのサイズにより大きくふたつのラインアップに分けることができる。そのうち、21.5型ディスプレイを採用した「21.5インチiMac」については、2.7GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサを採用したエントリーモデルを先のレビューで紹介しているので参考にしてほしい。今回はもうひとつのラインアップである「27インチiMac」のうち、2.9GHzクアッドコアIntel Core i5プロセッサを採用したモデルを試すことができたので、その特長を紹介していこう。

新しい27インチiMacの最大の特長は、なんといってもその薄い筐体にある。本体のエッジの厚みはわずか5mm。これは、同時発表された新型21.5インチiMacと同じ数値だが、液晶ディスプレイのサイズが大きい分、こちらの方が見た目はより薄く感じる。

このエッジ部分から背面の中央部にかけてゆるやかに盛り上がっており、その中にプロセッサやメモリ、ストレージなどのパーツが収められている。21.5インチiMacに関してはユーザーが内部にアクセスする手段が設けられていなかったが、27インチiMacに関しては電源コネクタの上部に小さなカバーが設けられており、それを開けることでメモリスロットにアクセスすることが可能だ。

カバーは、電源コネクタ部にある小さなボタンを押すと簡単に外すことができる。ボタンはツメで押し込むこともできるが、ツメが短かったり、押し込みが足りなかったりするとうまくカバーが外れてくれない。定規の角のような、先がある程度とがったものを押し当てた方がスムーズだろう。

メモリスロットは全部で4つ用意されており、空きスロットはふたつ。標準で搭載されているメモリは4GB×2枚で合計8GBとなっている。ただし、これを取り外して8GBメモリを4枚挿せば、32GBまで増設することが可能。写真や映像の編集などで大容量メモリが必要なユーザーには非常にうれしい仕様だ。

インターフェイスは、USB3.0が4ポート、Thunderboltが2ポート、ギガビットEthernetが1ポート搭載されている。また、SDXCカードスロットも標準装備する。一般的な用途には十分すぎる拡張性だ。ただし今回のモデルから光ディスクが省かれているため、ソフトウェアのインストールやDVD鑑賞などで光メディアを扱いたい場合は、別途外付けの光ディスクドライブが必要になる。

27インチiMacのエッジ部分。わずか5mmしかない。奥行きが小さいので、あまり広くない机の上にも設置しやすいのはありがたい

電源コネクタの上に、内部にアクセスするためのカバーが設けられている

電源コネクタ部にあるボタンを押し込むとカバーが開き、メモリスロットにアクセスすることができる

メモリは標準で4GB×2枚の合計8GBが搭載されており、ふたつのスロットが空いた状態になっている

インターフェイスは本体背面の左下にまとめられている。USB3.0が4ポート、Thunderboltが2ポート、ギガビットEthernetが1ポート、SDXCカードスロットが搭載されている