カトリック教徒が多く信仰心が厚いことで知られるフィリピン人。日本に住むフィリピンの人達も、12月はいろいろな場所でXmas Partyを楽しんでいる。今回は12月9日に500名近くのフィリピン人が集まる大きなイベントがあると聞き、母国でのクリスマスの過ごし方を取材させてもらった。

フィリピンの方々が数多く訪れた「2012 Job Fair & Xmas Party! in TOKYO」第二部の「Xmas Party(コンサート)」

家族への思いが込められた「クリスマス送金」

12月9日に開かれたイベントは、「2012 Job Fair & Xmas Party! in TOKYO」(主催 : IPS(在日フィリピン人向けメディア最大手)」。第一部は求人ブースなどが設けられた「Job Fair」、第二部は「Xmas Party(コンサート)」となっていた。

「Job Fair」会場に設けられた「セブン銀行海外送金サービス」のブース

そこで筆者は、「Job Fair」会場に設けられた「セブン銀行海外送金サービス」のブースに訪れたフィリピン人の方々に、フィリピンでのクリスマスについて聞いてみることにした。

ササキさん

最初に取材に応じてくれたのはササキさん。日本人と結婚し、日本にはもう15年くらい住んでいるという。フィリピンでのクリスマスの過ごし方は、「たとえどんなに喧嘩をしていても、家族全員で集まりパーティーをします」(ササキさん)。パーティーでの食べ物は、スパゲティやココナッツサラダ、丸ごとのローストチキンなど。これらを家族全員で作る。ササキさんは兄弟が6人いて、そのうち3人がフィリピン在住。パーティーはその3人と子ども達、兄弟らの友達ら、大人数で開く。パーティーでは互いにプレゼントをするが、ササキさんはプレゼントではなく、毎年お金を送っている。

これまでは横浜の海外送金ができる窓口などで送金していたが、今回のイベントでのセブン銀行ブースで、口座開設の申込みと同時に海外送金サービスを申し込んだという。「これからセブン銀行ATMで24時間いつでもお金を送れるようになるので便利。とっても楽しみです」と話していた。

モトヤマさん

次に取材に応じてくれたのは、モトヤマさん。モトヤマさんの家族のクリスマスの過ごし方は、12月24日午後12時ごろまで教会のミサに出席し、ミサが終わって25日になってから朝までパーティーを楽しむという。パーティーの食べ物は、24日昼ごろから用意。スパゲティー、レチョン(豚の丸焼き)などで、ビールやワインなどを楽しむ。モトヤマさんは毎年スカイプで話しながらパーティーに参加するというが、今年はクリスマス後の12月27日に10年ぶりに故郷に帰るという。

モトヤマさんも毎年「クリスマス送金」を行っている。フィリピンではクリスマスは「こどもの日」でもあるといい、親戚の子どもだけでなく、他人でも親しい「セカンドファミリー」の子どもたちにも、日本ではお年玉に当たるようなお金を送っているという。「だからクリスマスには特別お金がかかるんですよ(笑)」(モトヤマさん)。

セブン銀行の海外送金サービスはすでに利用しているといい、今回は、送り先の追加の手続きをセブン銀行のブースで行った。それまでは上野の海外送金ができる窓口まで出かけて送っていたといい、「やはりセブン銀行ATMで送れるのは便利。10分くらいで送れるからね」(モトヤマさん)。今年はモトヤマさんが10年ぶりに帰るということで、家族が家のペイントを塗りなおしているというが、「そのお金も送ったんです(笑)」。家族思いのモトヤマさんは、久しぶりの帰郷が本当に楽しみといった感じだった。

シルバさん(右)と息子さん

息子さんと取材に応じていただいたのは、日本に住んで30年というシルバさん。クリスマスは、家族20人ほどで、スパゲティーやケーキなどを食べたり、踊ったりして朝まですごすという。毎年フィリピンに住む娘さんに「クリスマス送金」をしているが、お金を送るのは、クリスマス以外にも、誕生日や病気などの緊急時にも送る。

今回セブン銀行の海外送金サービスに申し込んだのは、「早くてすぐ受け取れるのと、手数料が安いからです」(シルバさん)。これからは、娘さんだけでなく、「フィリピンを頻繁に襲う台風の被害で仕事ができなくなることが多い弟にも、送金をしたい」と話していた。

右から、イソガイさん、ミズヨシさん、ソメヤさん

「Job Fair」終了間際に取材に応じていただいたのは、イソガイさん、ミズヨシさん、ソメヤさんのお三方。イソガイさんの家族は、毎年フィリピンの母親の家に兄弟とその家族が集まり、それぞれ料理を持ち寄るという。それぞれの家族がゲームなどの出し物を分担して楽しむ。イソガイさんの家族の住む地域では、コーラス隊が家々を回り、歌を歌ったりして、その中の子ども達にお小遣いをあげるという。

ミズヨシさんの家族は兄弟7人とその家族ら20人が母親の家に集まり、焼きビーフンや唐揚げ、レチョン、スパゲティーなどを食べる。

ソメヤさんの家族は9人兄弟で、兄弟の家に毎年順番に集まり、その家族によって、余興が異なるという。

3人ともクリスマス送金をしており、今年2月にセブン銀行の海外送金サービスに申し込んだという。最初に申し込んだのはイソガイさんといい、「時間も関係なく送れるし、すぐに届く」ということで、他の二人にも勧めたという。

6人の方々への取材を通して、フィリピンの人達の家族への思い・つながりが象徴的に示されるのが、クリスマスだということが分かった。そして、外国にいる方々が、祖国の家族への思いを示す一つの方法が、「クリスマス送金」であることも分かった。

また、フィリピン本国でも、クリスマスのために、企業などは全ての従業員に12月は1カ月分余分に給与を支払わなければならいという決まりがあるという。クリスマスはまさに、国内外を問わず、フィリピンの人々にとって特別なものなのだ。

ATMから送れるセブン銀行の「海外送金サービス」

ここで、イベントにブースを出し、取材に協力していただいたセブン銀行の海外送金サービスについて触れておきたい。

セブン銀行の海外送金サービスは、日本から海外への送金ニーズに最適に応えるべく、Western Union(The Western Union Company、ウエスタン・ユニオン)の世界約200以上の国と地域に48万カ所以上の拠点を有する世界最大の送金サービスネットワークを使い、セブン銀行口座から、簡単かつ迅速に送金できるサービス。

2011年3月22日から、インターネットバンキング、モバイルバンキングでの海外送金サービスを開始。さらに同年7月19日からは、日本国内に現在1万7,000台以上設置されているセブン銀行ATMからも、同サービスを利用できるようになった。

従来、海外に送金する場合、日本で働く外国人らの間からは、「時間がかかる」「送金したくても店舗が閉まっている」「手数料が高め」「手続きが煩雑」などの声があがっており、「時間」「場所」「手数料」などの点でさまざまな不満があった。

セブン銀行の海外送金サービスは、これらの不満を解消すべく、(1)原則24時間365日送金可能、(2)シンプルかつリーズナブルな送金手数料、(3)受取拠点が豊富、(4)送金から最短数分で受取可能、などの特徴がある。利用の状況では、フィリピンへの送金が最も多く7割~8割を占め、タイ、パキスタン、米国と続き、送金された国の数は合計で約100カ国に及ぶという。今年11月18日には、海外送金サービスの2012年度累計送金件数が10万件を突破した

今回セブン銀行では、「2012 Job Fair & Xmas Party! in TOKYO」の第一部「Job Fair」、第二部「Xmas Party(コンサート)」の双方に、海外送金サービスの申込みなどができるブースを出展し、多くのフィリピン人が申し込みなどを行った。盛り上がったコンサートの間でも申込む光景に、筆者は驚きを覚えながらも、フィリピンの人々がクリスマス前に家族にお金を送りたいという思いを実感する場ともなった。

コンサートで盛り上がっている間も、セブン銀行の海外送金サービスに申込む光景が見られた