東芝は、タブレットとノートPCの2つのスタイルで利用できるコンバーチブル型PC「dynabook R822」を、Windows 8時代における東芝の新たな提案のひとつだと位置づける。

「Windows 8は、タッチ操作にポイントを置いて開発されたOSであり、この操作性の変化によって、新たなPCユーザー層を開拓できると考えている。そうした市場に向けた東芝の回答が、dynabook R822になる」――東芝は、R822にどんな思いを込めたのだろうか。

dynabook R822を手にする東芝 デジタルプロダクツ&サービス社デジタルプロダクツ&サービス第一事業部国内マーケティング部マーケティング第一担当・根岸伸一主務(右)、東芝 デジタルプロダクツ&サービス社 商品統括部コンシューマPC商品部・横手聡主務(中央)、東芝 デジタルプロダクツ&サービス社デジタルプロダクツ&サービス第一事業部国内企画・マーケティング部マーケティング第一担当・中村勇太氏(左)

PCにしかできないこと - Ultrabook×Windows 8で生まれた"トリガー"な製品

東芝 デジタルプロダクツ&サービス社デジタルプロダクツ&サービス第一事業部国内マーケティング部マーケティング第一担当・根岸伸一主務は、Windows 8を次のように捉える。

「タブレットという新たなユーザー層が広がるなか、これまでのPCでは獲得できない顧客層が生まれている。Ultrabookの登場も、既存のPCユーザーに対しては大きな影響を与えたが、なかなか新たな市場を開拓するところまでは至っていない。しかし、Windows 8とUltrabookとの組み合わせによって、これまでのPCとは違った製品が開発できる。新たな需要層を開拓するトリガーになるだろう」。

dynabook R822

東芝 デジタルプロダクツ&サービス社デジタルプロダクツ&サービス第一事業部国内マーケティング部マーケティング第一担当・根岸伸一主務

Windows 8の大きな特徴のひとつにタッチ機能がある。これによって、タブレットとしての領域にもWindows 8は踏み出すことになった。

「一時期は、スマートフォンやタブレットの登場によって、PCはなくなるのでないかとも言われた。しかし、PCにしかできないものがある。PCの良さを生かしながら、タブレットと両立できるような世界を、Windows 8によって提案できる」とする。

東芝の「dynabook R822」は、新たにタブレットとしての使い勝手を加えながらも、ノートPCとしての性能を継承した製品づくりを目指したものだ。

「ノートPCの生産性の高さや、機能性は決して削らない。それでいて、タブレットとしての使い方を可能にする仕様にこだわった」(東芝 デジタルプロダクツ&サービス社 商品統括部コンシューマPC商品部・横手聡主務)という。

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