市場競争が激化しビジネスによりスピードと柔軟性が求められる昨今、さまざまな無駄を排除するための"経費削減"と"業務効率化"は、企業にとって必須の課題となっている。しかしながら、具体的に何をすればいいのかとなると、やるべきことが多いうえに確たる成功例も少なく迷いがちなのが現実だ。そうしたなか、オフィス内の品質向上にかかわる多様なソリューションを提供しているエイコーでは、「Eicoh Solution Fair 2012 autumn -企業に潜む時間・経費の"もったいない"コスト削減-」と題したイベント・セミナーを来る11月15、16日の両日にわたって開催する。経費削減と業務効率化を実現するソリューションを体験でき、数々の成功事例も披露されるというこのイベント・セミナーの概要について話を聞いた。

オフィスにかかわる多様なソリューションをシームレスに提供

今よりもっと使い勝手のいいオフィス、生産効率のいいオフィス、快適なオフィス創りの提案・設計から供給、アフターサービスまでをワンストップで提供する「オフィスインプルーブメント」を掲げるエイコー。オフィスに対するさまざまなソリューション提案を中心にビジネスを展開する同社では、ドキュメントソリューション、ITソリューション、環境ソリューション、オフィスソリューションといったそれぞれの領域をシームレスに連携することで、顧客のニーズに応じた柔軟な対応を可能としているのである。

このように、さまざまな領域を横断したソリューションをワンストップで提供できるトータルソリューション・プロバイダーのエイコーであるが、ここでその主だったソリューション領域について簡単に紹介しよう。

まずドキュメントソリューションでは、複合機をメインとしたサービスを提供している。長年にわたって複合機を取り扱ってきた経験を生かして、マルチベンダーでの複合機活用の提案を行えるのも同社の強みの一つである。

エイコー コーポレートデザイン本部 トータルソリューション推進1課 深澤綾子氏は、「複合機はメーカーごとに違いがあるので、そうした点も踏まえてお客様の声を聞き、業務分析をしたうえで最適なソリューションの提案をさせていただいております」と語る。

エイコー コーポレートデザイン本部 トータルソリューション推進1課 深澤綾子氏

ITソリューションは、デスクトップやストレージの仮想化、さまざまなアプリケーションの提供を軸に展開。提供したシステムの設定や保守にも携わる。エイコー自身もまた、すべての営業社員と技術社員にiPadを支給し、仮想デスクトップにアクセスできるようにしているという。ほとんどの商品カタログがiPadで見られるので、取引先などでも大いに活用しているそうだ。

「自社でも使用することで、実際の経験に基づいた、より実践的な仮想化の提案をお客様に示せると自負しています」と深澤氏。

エイコーが、最近、特に力を入れているのが環境ソリューションだ。同社が提供するLED照明をはじめとする省エネ照明の実績はここに来て著しく伸びているという。なかでも同社が国内ではじめて手がけたCCFL(冷陰極蛍光ランプ)は、その超長寿や低消費電力といった特性から注目を集めている。照明についても、自社のオフィスで導入しながら、実体験を踏まえた提案を顧客に対して行っているのである。

ほかにも、オフィスや工場の配管内のサビをはじめとした付着物を除去し、その後の詰まりを防止する電磁化水発生装置「ESR」や、熱交換器を追加設置するだけで空調設備の省コスト、省エネ、長寿命化を図ることができる「Y.E.S COOL」といった、独自の技術に基づく、ほかに類のない製品を提供している。

オフィスソリューションは、トータルソリューション・プロバイダーならではのソリューションを活用して、多角的な視野で環境配慮型のオフィスの創造を目指す。人と環境の共生が叫ばれるなか、今後の成長が期待されているソリューションである。

コストと時間の無駄をなくすためのヒントを示すイベント

トータルソリューション・プロバイダーのエイコーが今回開催するイベント・セミナーのテーマとして掲げるのが、「経費削減」と「業務効率化」だ。多くの企業では出張費の見直しや会議時間の短縮などによって、コストと時間の削減に努めているが、このイベントでは、ほかにもさまざまな無駄の排除に向けた切り口が示される予定である。

深澤氏は次のように抱負を述べる。「単なる製品紹介というよりも、お客様にとって価値のある情報が提供できるようにしたいですね。経費を削減し無駄な時間をなくすことができる、新しいやり方をご提示できればと思っています」。

テーマを選定するにあたっては、同社の顧客からの声が大きなきっかけになったようだ。

「お客様とお話するなかで、『やらなければいけないのはわかっているけれど、日々の業務に追われてなかなかそこまで考えられない』『こういう削減手法をぜひやりたいのだけど初期費用が心配だ』といった声が数多く聞かれました。それならば、お客様に解決のための糸口をつかんでいただこうと、イベントのテーマとして据えることになったのです」(深澤氏)。

ところで、こうしたイベントやセミナーというのは、複数の企業がコンベンション施設などの大規模な会場で開催するのが一般的だ。しかしエイコーでは、自社独自での開催にこだわっているという。その理由は、複数の企業が出展するイベントの場合、会場が広くなりすぎ、来場者が明確な目的を持っていなければ、有意義に時間を使うことが難しいといった点にある。

深澤氏は言う。「確かに当社だけの開催ですのでスペースは限られていますが、コンセプトに沿って展示しているので、会場をひとまわりしていただくだけでも、『うちでもこれをやれば改善につながるのでは』といったヒントになる展示が見つかるはずです」。

また、同社がこれまで東京、大阪、名古屋の3拠点でイベント・セミナーを開催してきたなかで、来場者から数多くの要望が寄せられていたのが、導入事例の紹介だ。そうした声を反映して、今回からは展示するすべての製品を網羅した導入事例集を全来場者に配布する予定である。このように、顧客の声を取り入れやすいのも、独自開催イベントならではのメリットだといえるだろう。

実践的な展示とセミナーで、すべての来場者がヒントをつかめるように

イベント・セミナーは、大きく展示会とセミナーの2つに分かれている。展示会では、これまでに触れたソリューションのほかにも、エイコーが提供する経費削減と業務効率化に寄与するさまざまなソリューションが、実際のデモを交えて紹介される。

そのうちの一つ、電子承認のワークフローシステムは、社員が今居る場所を問わずに承認プロセスを遂行できるというものだ。例えば、外出が多い上司がいる場合でも、すぐに稟議書が欲しいときには、上司に出張先から承認してもらうといったことが可能となる。このソリューションは、大阪と東京にそれぞれ本社を置くエイコー自身のニーズから誕生したものである。

展示会では、特に来場者とのコミュニケーションを重視したいという。

「すべての製品には必ず案内員が付いていますので、質問などあればぜひお声がけください」(深澤氏)。

一方、セミナーについては、環境とドキュメント、そしてITの3つのジャンルを軸に据えた、6つのセッションが繰り広げられる予定となっている。

このうちWeb会議をテーマとしたセッションでは、ソリューションの紹介にとどまらず、その多様な利用方法が示されるという。また、省エネ照明についてのセッションでは、現状の照明とLED照明の違いや、あまり知られていないLED照明には向かない用途について、そしてケースに応じたLED照明とCCFLの選び方などについて言及される予定となっている。

ちなみに、東京で行われる今回のイベントの翌週11月21日(水)には、大阪でもエイコーのソリューションを幅広く体感できるフェアが開催される。東京まではなかなか足を運びにくいという方々にとって、業務改善に役立つさまざまな情報に触れることのできる貴重なチャンスだといえる。大阪のフェアの詳細については、決定しだいエイコーのサイト内にアップされる予定だ。興味のある方はぜひともチェックしていただきたい。

最後に深澤氏は、来場を検討している読者に向けて次のようなメッセージを送る。「せっかく基本的な情報は持っているのに、あともう一歩の情報──例えば、こうすれば本当にこれだけの効果が出せるんだ、といった情報が足りないために、数年もの間、損をしてしまうこともあります。そのようなことのないよう、ご来場いただければ、何かしら有益な情報を得ていただけるようなイベント・セミナーとすべく工夫を凝らしました。"経費削減"という単語だけでも気になるところがあるのなら、ぜひ来場いただいて自社の競争力を高めるなんらかのヒントを持って帰ってください」。