「電子シャッター(サイレントシャッター)」にも注目したい。撮影メニュー内にある「電子シャッター」の設定をONにし、さらにセットアップメニューの「電子シャッター音 音量」をOFFにすると、撮影時のレリーズ音がほぼ無音になる。厳粛な式典やイベント、音楽の演奏会など作動音が気になるシーンで重宝するだろう。同種の機能は、ニコン「Nikon 1」シリーズなどにも搭載されているが、マイクロフォーサーズ機では本モデルが初搭載となる。

電子シャッターを選ぶと、無音での撮影が可能。ただし動体撮影では歪みが生じることがある

高速連写した3カットを自動的に合成して階調豊かに仕上げるHDR機能を新搭載した

連写は、フル画素で最高6コマ/秒に対応。電子シャッター選択時は、最高約20コマ/秒の超高速連写(記録画素数は4M相当)も使用可能になる。AFは、ミラーレスカメラで一般的なコントラスト検出方式を採用する。AFスピードは非常に速く、コントラスト検出方式を採用したカメラではトップクラスといっていい。タッチ操作で素早くAF測距点を動かせる点も使いやすい。

そのほか、連写と合成で広階調の画像を作り出す「HDR機能」や、14種類の特殊効果を選べる「クリエイティブコントロール」、カメラの水平と垂直を確認できる電子水準器などを搭載。動画は1,920×1,080ドットのAVCHDおよびMP4記録に対応する。

動画は、AVCHD Progressive(60p)での記録にも対応する

「トイフォト」や「ジオラマ」など14種類のクリエイティブコントロールを搭載

操作面では、好きな機能を割り当てられる「Fn」ボタンが5つもある点が便利だ(うち2つはタッチパネル上のアイコン)。また、好きな設定を組み合わせを登録し、モードダイヤルを使って素早く呼び出せるカスタムモードも備える。このあたりのカスタマイズ項目の豊富さは、細かい機能や設定を駆使したいユーザーにとってありがたいだろう。

気になったのは、メカシャッターのレリーズ音が少々チープな印象を受けること。また、絞りやシャッター速度を設定するための後ダイヤルの位置がボディの端にあるのは、筆者の大きな手では回しにくく感じる。それ以外の操作と機能についてはほぼ満足できた。

シーンガイドでは、サンプル写真を見ながら23種類のシーンを選択できる

「Fn」ボタンの設定画面。自分にとって使用頻度の高い機能を割り当てることが可能

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