「スターバックス ラテ」。毎日飲んでいるという人も多いことだろう

スターバックスが日本に上陸し、ちょうどその頃からカフェブームも巻き起こった。それから15年ほどが経過。今では大抵のカフェのメニューにはカフェラテが載っている。でも、例えばラーメンやカレーライスが店によって味わいが異なるように、カフェラテだって店によってその味わいが違ってくる。そこで、「おいしいカフェラテとは何なのか」という素朴な疑問をスターバックスに投げかけてみた。

スターバックスからの返答は次のようなものだった。「おいしいエスプレッソ、おいしいスチームミルク、バリスタの情熱が三位一体となり、おいしい『スターバックス ラテ』が完成します」。ここで更なる疑問。おいしいエスプレッソやスチーミルクとは一体どういうものを指すのだろうか。

完璧なエスプレッソの寿命はたったの10秒

まず、完璧なエスプレッソは、下から「ハート」「ボディ」「クレマ」の3層で、ハートはダークブラウン、ボディはそれに比べるとやや淡く、クレマは中間色となる。「エスプレッソは鮮度が命。ハート、ボディ、クレマから成る理想的なエスプレッソの寿命はたったの10秒。この時間を越えると黒く変色し、味も劣化していきます」。

マシンからとろとろと蜂蜜のような液体が出てきて、ショットグラスにたまっていく。完璧なエスプレッソの寿命はわずか10秒

バリスタの手により完成するスチームミルク

このエスプレッソを抽出するためには、バリスタによる抽出時間やコーヒー豆の挽き具合の調整が必要で、豆の鮮度管理も重要となる。こういった要素を満たすと、マシンからとろとろと蜂蜜のようなエスプレッソが流れ出てくる。この液体こそがおいしいラテのベースとなるのだ。

次はスチームミルク。ふわふわとしたフォームも魅力のラテだが、スターバックス ラテを飲んだときに「シロップを入れていないのにほんのり甘い」と思った人はいないだろうか。これこそが、「おいしいスチームミルク」である証。「正しいスチーミングでミルクに空気を含ませることで、自然な甘みが増します」。

ちなみにスチームミルクの適温は66℃~77℃。加熱しすぎると焦げたプリンのような風味がして、エスプレッソの香りを損なう。スチームミルクもバリスタの手によりつくられるわけで、スターバックス ラテとは決してボタンを押せばすぐに完成するようなメニューではない。コーヒーに関する知識と経験豊富なバリスタの手によって、1杯1杯心を込めて提供されるドリンクがスターバックスの"最高の一杯"となる。