【レポート】

新ブランド「HTC One」で巻き返しを図る台湾HTCの魅力とは?

1 HTCの歩みを振り返る

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スマートフォンの普及により、HTCのスマートフォンを目にしたことがある人は多いだろう。HTCは、台湾を拠点とするスマートフォンメーカーで、1997年に設立された。当初はPDAのPalmの受注製造などOEMメーカーとしてのビジネス展開が中心で、各社向けのWindows Mobile端末の製造も請け負っていた。2008年には、世界初のAndroid端末「HTC Dream (T-Mobile G1)」を発表した。

2011年、携帯電話端末出荷台数で世界1位のNokiaを時価総額で追い抜き、台湾第2位の企業となるまでに成長。スマートフォン出荷台数の世界シェアでは2012年Q1現在、HTCは5位に着けている。海外ではスマートフォンメーカーとして確固たるブランド力を誇っているのだ。一方日本国内を見てみると、HTCの認知度が上がったのはドコモから2009年7月に発売された「HT-03A」からだろう。HTCはそれ以前にもWindows Mobile端末をリリースしていたが、一般に広く普及し認知されるものでは無かったと思われる。たとえば「htc」というロゴが日立の略と勘違いされることもあった、という話もあったほどだ。

国内外で常に最新スペックのスマートフォンを投入してきたHTCは「ハイエンドAndroid端末」の代名詞ともいえる地位を確立していった。2011年夏には自社製品に付加価値を付与するべく、300万ドルを投じて高音質のヘッドフォンで有名なBeats by Dr. Dreを買収。だが次々と新製品を送り出すサムスン電子のGALAXYシリーズの存在感が急激に高まる中、勢いが減速している。「最新のハイエンド製品」を持ち味としていた同社は、これまでの製品イメージを一新する「One」というブランドを2012年頭に投入し、新たな展開を始めようとしている。

2012年頭に発表されたHTC Oneシリーズ

では市場での巻き返しを図るHTCは、ユーザーにどのような新しい体験を与えようとしているのだろうか?

HTC端末の最大の特徴は、独自ホームUI「HTC Sense」だ。HTC Senceは表現力が豊かなUIであるだけではなく、体感的な速さを提供してくれる。それは端末の潜在的なポテンシャル(CPUやグラフィックチップ性能)を最大限に引き出すよう設計されており、ホーム画面に設置された多機能なウィジェットもストレス無く滑らか、かつ小気味よく動くのである。これは他社スマートフォンの独自UIより一段上の ユーザビリティーが体感できる。

このHTC Senseは歴代のHTC端末に搭載されてきたが、最新のHTC Oneシリーズや日本で発売されているHTC Jなどには最新版である「Sense4.0」が搭載されている。Sense4.0では従来のSense UIの操作性を残しつつ、ホーム画面の画面下部に設置出来るアプリがカスタマイズ可能になったり、アプリ一覧を従来の縦スクロールから 横スクロールに見直すなど、Android端末をより直感的に利用できるように改良されている。HTCはこの最新のSense4.0で 最新のテクノロジーを競うのではなく、ユーザー視点の使いやすさを追求したデバイスを目指しているのである。

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インデックス

目次
(1) HTCの歩みを振り返る
(2) HTC One以降のHTCの戦略とは?

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