三陽商会はこのほど、今年秋冬の紳士コート新作を発表した。自社ブランドであるサンヨーのほか、イタリアのブランドであるアレグリ、アメリカのブランドであるポール・スチュアートの新作も同時に紹介している。今回の注目ポイントは、吸湿発熱機能を持つ素材「マックスサーモ ソフト」を使用したコート「スマートウォーマー」だ。

「マックスサーモ ソフト」をライナーに使用した「スマートウォーマー」(写真左)と、中綿に使用したライナー(同右)

ゴアテックスを使用したコート

海鳥綿を使用したコート。縫製はすべて日本で行っている

自社ブランドのサンヨーでは、昨年に続き吸湿発熱機能を持つ素材「マックスサーモ ソフト」の中わたを使用したコート「スマートウォーマー」を発表。前回よりもやわらかく軽くなり、着心地が良くなった。ライナーに使っているため、必要のないときは外すこともでき、長い期間着られる。

また、40~50代の新しい客層に向け、従来よりも細身でシャープなシルエットの「ニューベーシックライン」を発表。ほっそりした印象を与えるコートは、今後人気が出そうだ。その他、帯電防止加工の「ゴアテックス」の裏地を用いたコートや、「メイド・イン・ジャパン」を押し出した「繊維の宝石」と呼ばれる海鳥綿を使ったコートなどをそろえた。

アレグリはイタリアらしいコートを発表

ライナーにナイロンのベスト。単独でも使える

イタリアのブランド、アレグリはビジネスコートを発表。本国でも展開する「ミラノライン」はイタリアらしいラインを持ち、ドレッシーなシルエットが印象的だ。取外しの効くライナーにはナイロン素材のベストを使用するなど、おもしろいデザインのコートもある。

今秋冬からはアメリカのブランド、ポール・スチュアートも展開。「コンテンポラリークラシック」をコンセプトに、ステンカラーやチェスターコートなどのクラシックなコートを発表。一部のコートで、「マックスサーモ ソフト」を使用している。

秋冬から展開するポール・スチュアートのコート

また、濃色に偏りがちなコートの色の展開を豊富にし、コート売場での見せ方もグラデーションをつけるなど、変化をつけていくという。