プロジェクターが投影したコンテンツを視覚と触覚で"体験"できる――。エプソン販売は、渋谷ヒカリエのイベントスペース「aiiima ( アイーーーマ )」で、同社のプロジェクターを活用した新提案として「癒し」がテーマのイベントを開催する。開催期間は2012年6月27日~2012年7月8日まで。

今回の展示では、高い透過率で光を通す極薄繊維「スーパーオーガンザ」を約45cm間隔で垂らし、立体的なスクリーンとした。同社のビジネス向けの短焦点プロジェクター「EB-435」を使用し、コンテンツを投影。来場者は布の隙間に入ることで、泳ぎ回る金魚や雪など、投影コンテンツの空間内にいるような感覚を体験できることが特長だ。布に触ることで、実際に投影された映像に触れる感覚も得られる。

イベント会場の両端にプロジェクターを2台設置。ゆったりとした音楽とともに、左右で同じコンテンツを流している

短焦点の投影が可能な「EB-435」。約0.83mの距離で80型ワイドの映像投影が可能だ

45cm間隔で垂らした7枚の「スーパーオーガンザ」(天池合繊製)に映像を映し出す

布の合間に入り込むことで映像に包まれているような感覚を体験できる

泳ぎ回る金魚など、浮遊感のある映像を用意

布に触れることで、実際の映像に触れるような新しい感覚が楽しめる

同社によると、もともと映像を外部から眺めるだけでなく、映像空間により没入できるような演出法を模索していた際、透明性のある極薄繊維「スーパーオーガンザ」を発見。「スーパーオーガンザ」をスクリーンとし、空気や水のように、ユーザーに映像をまとわせることで、投影した映像空間の内部から周囲の映像を見るような、視覚・触覚に訴える演出ができると考えたという。コンテンツもさまざまなものを検討した結果、背景が黒で色が鮮やかなものが特に適しており、今回の展示では水の中で泳ぐ金魚やクラゲ、舞い落ちる雪などの映像が用意されている。

ポリエステル製の極薄繊維「スーパーオーガンザ」。展示している布1枚で約1万円前後という

非常に薄い繊維で、つまんでみても触っている感覚があまりない

2枚目、3枚目と透過が進むにつれ、わずかにピントがぼけていくことで、より癒しの感覚が高まるという

「EB-435」のような3LCDプロジェクターは、光源をR(赤)、G(緑)、B(青)の3色に分解して再構成することで鮮やかな映像表現が可能。従来は主に会議室や学校の授業などで使われていたが、今後は「ホテルのオプションや家庭向けなどに、布とプロジェクター、投影コンテンツを1セットにして"癒しの空間"を提供するなど、プロジェクターの新しい活用法が考えられる」(担当者談)としている。

「スーパーオーガンザ」を天井へ設置したケースも展示している

布を3枚重ねることで立体感を演出したという

奥の布まで映像が映し出され、奥行きがあるように感じられる

開催場所

期間 2012年6月27日(水)~2012年7月8日(日)
開催場所 渋谷ヒカリエ8F クリエイティブラウンジMOV ギャラリー aiiima 2・3
営業時間 11時~20時(入場無料)
公式HP http://www.shibuyamov.com/aiiima/epson_3lcd/