今や、SNSの1つくらい使っているのが当たり前であり、なかには「SNSなしでは暮らせない」という人もいるだろう。だが、Mashableが「ソーシャルメディアは現実世界の関係に悪影響を与えているのではないか(原題:Is Social Media Destroying Real-World Relationship?)」という記事で、複数のアンケートから浮き彫りになったソーシャルメディアの影響を分析している。

今回は、記事で紹介されているインフォグラフィックをもとに、ソーシャルメディアがわれわれのこれまでの「付き合い」をどのように変えているのかを見てみよう。インフォグラフィックはschool.comが複数の調査からのデータを集めて作成したものだ。

「なぜソーシャルネットワークを利用するのか?」という問いに対し、回答者の83%が挙げた答えが「内気、寂しい人が新しい友達を作る助けになる」だった。ユーザーの5人に4人以上が寂しさや内気さを自覚し、友達を作ったり友人と交流する場所と見ているようだ。次に多かった理由は、「古い友人や知人を見つけられる」で76%。このほか「新しい友達関係を容易にする」(26%)や「信頼を強める」(25%)などが挙がっている。

だが、目の前の友人関係となると話は違うのだろうか。別の調査では、24%が「ソーシャルネットワークに自分の近況をアップデートするのに忙しくて、対面での重要な瞬間を見逃した」と回答している。目の前にある現実よりも、それについてつぶやいたり近況を報告するためにスマートフォンの画面に見入っていたということになる。

「現実の友達との関係を維持するために、ソーシャルメディアをどのように使っているか?」という質問では、「遠くの友達と連絡を持つ」(84%)という回答が最も多かった。そのほか、「(妊娠や婚約などの)よいニュースを共有する」は62%で、18歳~24歳と若い人の間では、「友達と一緒にスケジュールを立てる」も多かった(43%)。

だが、仮想世界となると「誇張」してしまうこともあるようだ。ソーシャルメディアを利用する英国人の28%が「自分が会った人や行動について、誇張したり偽ったことがある」と認めた。同じ質問に対し、米国人の24%が「イエス」と回答したという。それもそれもはず、英国人のうち11%がオンラインでの友達関係は「かっこ良く見せる、おもしろい人と思わせるためだけ」と述べているという。友人の情報には誇張や嘘が混ざっているかもしれないと思っておいてよいかもしれない。

では、そうまでしてソーシャルメディアで関係を築くことで、寂しさは解消したのだろうか? それともますます孤独を感じているのだろうか? 米国の調査では、「対面よりもオンラインで社交に割く時間が多い」と回答した人は39%、「対面で話をするよりも、メールやソーシャルメディアでやりとりするほうがいい」という回答は20%だったという。