JAL仕様の787

JALの787-8が、4月22日にデビューした。成田 - ボストン線。いきなりの国際長距離線への就航である。国際長距離といえば航空会社の花形路線。787はボーイング社の最新型旅客機であり、JALの787も最新設備とアイデアが駆使され、快適性が向上した機内になった。

787は機体重量の約50%に炭素繊維複合材(カーボン素材)を使うことで機内気圧を上げ、湿度を従来より高く保ち、窓を大型化するなどした革新的な新型旅客機。写真右は鳥の翼のように先端が細くなった787の主翼

グレー、シルバー、ブラックの色調を基本にした洗練されたイメージのコクピット

新しく採用されたヘッドアップ・ディスプレイ。飛行に必要な基本情報が表示される

キャビンに入ってまず驚くのは、機内が広々としていること。787の客室幅はワイドボディ(2通路機)の標準を6cm以上も上回る。エコノミークラスの天井は同規模の中型機(ボーイング767型機)より約14cm高く、窓は1.3倍の大きさになり、窓側の席以外からも外が見やすくなると同時に、外からの光も多く入り、機内はより明るくなった。

照明はLEDを採用。世界の照明学会でメジャーな賞を多数受賞している照明プランナーの稲葉裕(いなばゆたか)氏、モーターサイクルや公共交通機関などのデザインで知られる総合デザインオフィスのGKデザイングループとのコラボレーションによるオリジナル照明プログラムを導入している。よりよく眠れる、目覚めを快適にする、食事がよりおいしく見えるなど、シーンに合わせた照明を設定。日本の四季を表現したライティングも美しい。

照明で機内の雰囲気もずいぶん変わる