会社で最大限の生産性を発揮する――これは会社にとっても従業員にとっても重要なことだ。では、ナレッジワーカーにとって最も無駄な時間は何だろう? それは、FacebookやTwitterなどのソーシャルネットワークでもゲームでもなく、顧客や同僚とのやり取りのための待ち時間、そして情報を探す時間なのだという。

これは、企業向けVoIPベンダー、米Fonalityが行った調査結果の一部で、図式化したものを、Mashableが「5 Things That Waste Your Time at Work(仕事中に無駄な5つのこと)」という記事で紹介している。

生産性に悪影響を与えているアクティビティとして最も多く挙がったのは、「顧客や同僚とコンタクトするにあたっての待ち時間」。1日の労働時間を8時間とすると、74分を無駄にしていると割り出されている。8時間中1時間14分とは、かなりのものである。

2番目に多かったのは「重要な情報を探す時間」。おそらくは電子的な情報だろう。ローカルあるいはサーバにある重要なファイル、インターネットにある情報、メールボックスにある大切なメールなどを探している時間が1日当たり67分。これも労働時間の8分の1を超えている。

3番目は「コミュニケーションの複製」。これに1日当たり39分が費やされているとのこと。顧客とのやり取りを記録に残す、社内のミーティングの内容をまとめ直すなどの作業も馬鹿にならない。ここまで、上位3位の理由で36%の時間が無駄に使われていることになる。

4番目は「会議のスケジュール決め」。コラボレーションツールなどによりだいぶラクになったとはいえ、会議の時間をスパっと決めることはいまだに難しい。運良く全員が空いている時間があったとしても、直前に変更願いがくることもある。ベンダーが宣伝しているようにうまくいかないのが、現実の職場なのだ。これに費やしている時間は1日当たり33分だという。

最後は「望まないコミュニケーション」。スパムメールを削除する時間などがここに入る。これは1日当たり29分と計算されている。

Mashableでは、これらを紹介しながらナレッジワーカーの無駄を、「コミュニケーションに関すること」、「情報に関すること」の2種類に分類できると分析し、クラウドサービスの導入により、これらはある程度まで技術的に改善可能としている。例えば、クラウドべースのユニファイドコミュニケーション(UC)により、上に挙げた5つのアクティビティに費やす時間を最大で75%削減できると提案している。