Windows 8 Consumer Preview登場!

Windows 8 Consumer PreviewのMetroデスクトップ画面。ビルド番号は8250となりました

Microsoftは2011年9月13日(米国時間)にハードウェア/ソフトウェア開発者向けに、Windows 8 Developer Previewを公開しました。あくまでも開発者向けですが、誰でも入手できると同時にアクティベーションが必要ないことから事実上の一般公開です。続いて一般向けプレビューとなるWindows 8 Consumer Previewが、2012年2月29日(日本時間では3月1日)に公開されました。

ここで整理しましょう。従来の同社はソフトウェア開発の進捗状況として、開発初期版となるアルファ版や開発途中版のベータ版、製品候補として機能の追加を控えつつバグの修正を行うRC版(Release Candidate version)、製品出荷するための製造工程に入るRTM版(Release To Manufacturing version)という名称を用いてきました。これらは開発側向けの用語であるため、エンドユーザーにはピンと来ない単語です。

そのためWindows 7を開発していた時期から、一般公開する開発途中版を「パブリックベータ」といった呼称を用いるようになりました。これまでの通例に当てはめますと、Windows 8 Developer Previewはアルファ版、今回のWindows 8 Consumer Previewはベータ版。この呼称変更はベータという一般ユーザーが敬遠しそうな単語を廃し、広く多くのユーザーに触れてほしいというMicrosoftの戦略なのでしょう。

Windows 7時代のカスタマプレビュープログラムと異なり、Windows 8の開発を推し進めるためのフィードバックを行うツールは用意されていません。あくまでもWindows 8 Consumer PreviewはWindows 8の世界を垣間見るためのプレビュー版であり、Windows 8の完成度を高めるための情報収集は主軸ではないのでしょう。

Windows 8 Consumer Previewを試す際に注意していただきたいのが、あくまでもベータ版であるという点。例えば既存データが破損してしまうなどのトラブルに見舞われても、自身で対処できる能力が必要です。Microsoftサポート担当者から回答を得られるかもしれないオンラインフォーラムは用意されていますが、テクニカルサポートは提供されません(バグ情報などの提供は同フォーラム経由で行ってほしいと同社は求めています)。

ですので、Windows 8 Consumer Previewの導入は、普段から使用しているメインコンピューターではなく、データが消失しても構わないコンピューターをお選びください。複数のコンピューターを用意できない場合は、必ず現在の状態をバックアップしてから、Windows 8 Consumer Previewのテストを行いましょう。詳しくは後述しますが、アップグレードインストールしたWindows 8はアンインストールできません。

さて、Windows 8 Consumer Previewのシステム要件から確認しましょう。囲み01のとおりWindows 8 Developer PreviewどこからWindows 7のシステム要件と大差ありません。今回の特徴はデスクトップ解像度。アプリケーションをスナップする場合は、1366×768ドット以上の画面解像度が必要となります。文字どおりMetroスタイルデスクトップを実現するために必要な解像度が求められることになりました(ポイント1)。

ポイント1 Windows 8 Consumer Previewのシステム要件

CPU:1GHz以上の32/64ビットプロセッサ
メモリ:1GB以上(32ビット)/2GB(64ビット)
HDD:16GB以上の空き容量(32ビット)/20GB以上(64ビット)
ビデオカード:WDDM 1.0以降をサポートするDirectX 9対応GPU搭載カード
その他:タッチデバイス、インターネット接続環境、1024×768(1366×768ドット)ドット以上の解像度

執筆時点(3月1日)では、Windows 8 Consumer Previewに関する使用期限は明示されていないものの、バージョン情報を確認しますと2013年1月16日まで使用可能です。今後RC版のプレビュープログラムが行われるか現時点ではわかりませんが、Windows 8正式版が年内のホリデーシーズンに発売されるという噂も信ぴょう性を帯びてくるのではないでしょうか。