台湾HTCは2月26日(現地時間)、同社のフラッグシップという位置づけのAndroidスマートフォン「HTC One」を発表した。同社は、スペイン・バルセロナで開幕する世界最大のモバイル向け見本市「Mobile World Congress 2012」に合わせて開催したプレスカンファレンスで初公開した。

HTC Oneの3モデル

HTC Oneを発表する同社のPeter Chou CEO

HTC Oneは、最新のAndroid 4.0(Ice Cream Sandwich: ICS)を搭載したスマートフォンで、「HTC One X」「HTC One S」「HTC One V」の3モデルを用意。いずれもカメラ機能と音楽機能を重視したモデルになっており、同社のPeter Chou CEOは、「最も早く、最もスマートなカメラフォン」であり、「ベストな音楽体験をどこでも実現できる」とアピールする。

Peter Chou CEO

HTC One Xは、本体サイズ134.36(H)×69.9(W)×8.9(D)mm、130gのボディに、4.7インチHD液晶を搭載。CPUは1.5GHzのクアッドコアTegra 3プロセッサで、12コアのGPUも搭載する。RAM 1GB/ROM 32GB。対応するネットワークはHSPA/W-CDMA/GSM/GPRS/EDGE。NFCやBluetooth 4.0、無線LAN、DLNAにも対応する。バッテリ容量は1,800mAh。LTE版も用意され、こちらはQualcommのSnapdragon S4を採用。1.5GHzまでのデュアルコアCPUとなる。

HTC One X

本体側面

HTC One Sは、130.9×65×7.8mm、119.5gのボディに4.3インチ960×540液晶を搭載。1.5GHzデュアルコアSnapdragon S4プロセッサを採用し、RAM 1GB/ROM 16GBとなる。通信面ではHSPA/W-CDMA/GSM/GPRS/EDGEをサポート。Bluetooth 4.0、無線LAN、DLNAも利用できる。バッテリ容量は1,650mAh。

HTC One S

本体側面

HTC One Vは、同社が2010年に発表したAndroid端末であるHTC Legendのデザインを踏襲したモデルで、120.3×59.7×9.24mm、115gのボディに、3.7インチ800×480液晶を搭載する。プロセッサは1GHz駆動のシングルコアCPUで、RAM 512MB/ROM 4GBを備えている。対応するネットワークはHSPA/W-CDMA/GSM/GPRS/EDGE。Bluetooth 4.0、無線LANも利用可能。バッテリ容量は1,500mAh。

これら3モデルで共通しているのはAndroid 4.0を搭載したのと、独自UIのHTC Sense 4を搭載した点。HTC Sense 4は、ICSへ統合され、さらに「HTC ImageSense」を新たに搭載。このImageSenseで、進化したカメラ機能を提供する、としている。

HTC One Vはモックアップ

HTC Sense 4は共通して搭載されており、UIは同じ

このカメラ機能の説明において、Chou CEOは「目的はカメラを提供することだ」と話す。このカメラは、いわゆる一般的なデジタルカメラのことで、携帯カメラにとどまらない、デジカメ並みの機能を実現したと胸を張る。これを実現するために、レンズ、イメージセンサー、ソフトウェア、独自のHTC ImageChipを搭載。より高速な動作、より高画質を可能にした。

Facebookには、モバイル端末による画像が450億枚ものもあり、カメラへの要求の強さを強調する