【レポート】
いまの時代、航空機開発にエコは欠かせない課題。787の場合、エンジンのカウリングを波状にすることで騒音の拡散と集中を行い、機外はもちろん機内で聞こえる騒音も低減した。また、同規模機に比べCO2の排出量を約20%、NOx(窒素酸化物)の排出量を約15%、それぞれ削減。これらもエンジンメーカーであるロールスロイス社とジェネラル・エレクトリック社の努力の賜物だ。
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ANAが採用しているロールスロイス社のエンジン。カウリングが波状になっているのが一目で分かる。なお、787では従来は大規模な改修作業が必要だったエンジンメーカーの変更が簡単にできる「インターチェンジャブル」設計を採用している |
高度に電子化されているのも787の特徴。機長からのアナウンスの声が驚くほどクリアなのもそのためだが、主翼に乱気流など揺れる兆候を感知し、自動的に揺れを吸収するよう翼の舵を補正する機能が備わっている。揺れを軽減する機能があるのは乗客にはありがたい。大丈夫との説明はあっても、やはり揺れは小さい方がいい。
787の世界初の商業フライトとなった2011年10月の成田 - 香港のチャーター便。このフライトでは機内の湿度が平均で25%前後だった。地上ならば「ずいぶん乾燥しているな」と思う数値だが、空の上では画期的な数値である。従来機は砂漠並みに乾いており、一桁台が当たり前。それが787では2~3倍も数値が上がったのである。
従来機は金属素材を使っているため錆びやすく、できるだけ機内を乾燥させておく必要があったが、787はカーボン素材のため、その必要はない。加えて、機内の湿気をできるだけ逃さず湿度を保つ装置が搭載された。装着中のコンタクトレンズが乾きにくいなど、様々なメリットがある。
続く後編では、機内気圧や空調、コックピットの改善点などについて紹介しよう。
取材協力: ANA
参考文献: 「ボーイング787はいかにつくられたか」(青木謙知著・ソフトバンククリエイティブ)
「BOEING787 ドリームライナーのすべて」(イカロス出版)
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