【レポート】

やらせもステマもありません! 「日本オタク大賞2011」、大賞は『電人ザボーガー』

 

2012年1月15日、東京・新宿ロフトプラスワンにてトークイベント「日本オタク大賞2011」が開催された。前年に起こったオタク的な作品や事象を軽妙なトークで振り返りつつ、審査員の独断と偏見によって賞を決定する日本オタク大賞は今回で11回目。

昨今のクールジャパンの風潮とはさほど関係なくマイペースで続けられてきた日本オタク大賞だが、今回のトピックは「ニコニコ生放送」での配信。2008年に行われた第7回の大賞に「動画投稿サイト(代表としてニコニコ動画)」を選んだ日本オタク大賞としては意外なようだが、ニコニコ生放送での配信は今回が初めて。最終的な入場者数はのべ63,065人にのぼり、盛況な配信となった。

審査員は左から、藤津亮太氏、東海村原八氏、志田英邦氏、藤田直哉氏、前田久氏、奈良崎コロスケ氏、鶴岡法斎氏の7名。SF・文芸評論家の藤田氏はネット&活字部門担当として今回初参加

2011年のおもなニュースの振り返りと、各ジャンルを担当する審査員のプレゼンを経て、大賞候補となるノミネートに選ばれたのは『魔法少女まどか☆マギカ』『ジュエルペット サンシャイン』『花のズボラ飯』『アイドルマスター シンデレラガールズ』「レベルファイブ」「バファローベル」「マジスタンス」『電人ザボーガー』「スティーブ・ジョブズ」という9項目。

この9項目に審査員が3票ずつ投票し、会場からの3票も加えて大賞に選ばれたのは、映画『電人ザボーガー』! 1974年放送の同名特撮ドラマを板尾創路と古原靖久のダブル主演でリメイクし、公開規模は小さいながらもロングランを記録したこの作品が見事大賞に選ばれた。この日の映画に関するトークでは、原作ファンをないがしろにした邦画作品へのダメ出しもあり、オリジナル版への愛とリメイク版ならではの要素の両方を鮮やかに満たした『電人ザボーガー』に票が集まったようだ。

続いて各審査員による個人賞も発表。藤津亮太賞は震災後頻繁に流れたCM「あいさつの魔法」のパロディ動画「キングさよなライオン」、東海村原八賞は2011年の死去が記憶に新しいスティーブ・ジョブズ、志田英邦賞は『ダンボール戦機』『機動戦士ガンダムAGE』などで話題のゲーム会社「レベルファイブ」、藤田直哉賞は現代アートとネタ画像の狭間をさまよう謎のコラージュ画像集団「マジスタンス」、前田久賞は制作陣による自由すぎるネタが詰め込まれたアニメ『ジュエルペット サンシャイン』、奈良崎コロスケ賞はギリギリのセクシー演出でパチンコ台の極北に到達した「CR南国麻雀」、鶴岡法斎賞にはNHKが天気予報という枠で生み出したまさかの萌えキャラ「春ちゃん」となっている。

トークのなかで会場がとくに盛り上がった9項目を大賞候補としてピックアップ。会場票は『魔法少女まどか☆マギカ』「レベルファイブ」『電人ザボーガー』に1票ずつ投じられた

そして、見事大賞に輝いたのは『電人ザボーガー』。会場の支持も厚く『まどか☆マギカ』「バファローベル」「スティーブ・ジョブズ」といった強敵を退けての受賞となった

このほかトークでは、「秋葉原ラジオ会館建て替え」「魂ネイション」「侵略SF映画」『ブラック・ジャック創作秘話』『恋と軍艦』『もしドラ』『スイートプリキュア♪』『バトルスピリッツ ブレイヴ』『映画 けいおん!』『gdgd妖精s』「カオスラウンジ騒動」「ステマ騒動」『奥ノ細道オブ・ザ・デッド』「自炊問題」『The Elder Scrolls V:SKYRIM』『HOMEFRONT』「PSN個人情報流出事件」「ソーシャルゲーム」「見抜き」「『銀魂'』放送休止問題」「三ツ矢雄二」「節電ヤシマ作戦」「角川書店無双」などなど、いつもながらの盛りだくさんな話題が飛び出した。あまり興味のないジャンルのオタクネタを、知らないなりに楽しめるというのも、日本オタク大賞ならではの醍醐味と言えるだろう。2012年はどんな作品やニュースが話題となっていくのか、いまから期待していきたいところだ。

「日本オタク大賞2011」結果一覧

【大賞】
『電人ザボーガー』

【大賞ノミネート9作品】(※カッコ内は得票数)
・『電人ザボーガー』(映画) (5票)
・レベルファイブ(ゲーム会社) (4票)
・バファローベル(球団マスコット) (3票)
・『魔法少女まどか☆マギカ』(アニメ) (3票)
・『ジュエルペット サンシャイン』(アニメ) (2票)
・スティーブ・ジョブズ(Apple創業者) (2票)
・マジスタンス(コラ画像集団) (2票)
・『アイドルマスター シンデレラガールズ』(ゲーム) (2票)
・『花のズボラ飯』(マンガ) (1票)

【個人賞】
藤津亮太賞 …… キングさよなライオン
東海村原八賞 …… スティーブ・ジョブズ
志田英邦賞 …… レベルファイブ
藤田直哉賞 …… マジスタンス
前田久賞 …… 『ジュエルペット サンシャイン』
奈良崎コロスケ賞 …… CR南国麻雀
鶴岡法斎賞 …… NHKの春ちゃん
■「日本オタク大賞」これまでの開催概要
通算回数 (開催日) 大賞受賞作
第1回 (2001年12月1日) 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ! オトナ帝国の逆襲』
第2回 (2002年12月2日) 海洋堂
第3回 (2003年12月3日) 『機動戦士ガンダムSEED』
第4回 (2005年1月8日) 擬人化(特に『びんちょうタン』)
第5回 (2006年1月31日) なし(キーワードとして「秋葉原ブーム」)
第6回 (2007年2月28日) 『ウルトラマン80』(『ウルトラマンメビウス』より)
第7回 (2008年1月5日) 動画投稿サイト (代表としてニコニコ動画)
第8回 (2009年1月8日) アニメ『鬼太郎』(墓場&第5期)
第9回 (2010年1月9日) 『ラブプラス』
第10回 (2011年1月15日) はやぶさ、『ハートキャッチプリキュア!』
第11回 (2012年1月15日) 『電人ザボーガー』

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