【レビュー】

資産運用の基本をWebで学ぶ「お金のトリセツ」

馬養雅子  [2011/11/29]

お金を銀行に預けてもぜんぜん増えない時代。殖やすためには“運用”が必要らしい、ということまではわかっていても、そこから先へはなかなか進めない人がたくさんいます。大きな理由はおそらく「どうやって始めていいかわからない」ということではないでしょうか。そんな人が実際に運用の第一歩を踏み出せるようにしてくれるのが「お金のトリセツ」というサイトです。

資産運用の解説というと、何かと難しそうだったり、小さい文字でびっしり注意書きがあったりするイメージがありますが、「お金のトリセツ」は、身近な電気製品の取り扱い説明書のように図記号が使われているほか、全体をナビゲートするキャラクターのトリセツコさんとキョロコさんの会話が中心になっていて、資産運用の基本がわかりやすく普通に読めます。

もう1つの特徴は、いきなり運用の仕方や金融商品の解説があるのではなく、「準備編」が充実していること。

STEP1では、節約でお金を“守る”だけでは殖えないこと、運用は早くからスタートしたほうがいいことなどを、トリセツコさんが説明してくれます。

STEP2では、毎月の生活費と現在のお金の状況を把握することから始めて、お金を「生きる」「育てる」「楽しむ」の3つのポケットに整理して管理する仕方を教えてくれます。資産を運用するということは、お金とどう上手につきあっていくかということなんですね。 STEP3は、投資のしかた。といっても、商品の説明ではなく、資産運用の考え方が学べます。お金を育てる方法には、長期・短期、分散・集中といった方法があることを教えてくれます。

STEP4で、ようやく金融商品が登場します。資産運用というと株への投資をイメージする人が多いかもしれませんが、それ以外にもいろいろなものがあることがわかります。大きく分けると「元本が戻ってくる金融商品」と「価格の動きで利益を得る金融商品」の2つ。それにあてはまるものが一覧になっていて、興味ある商品をクリックすると、それぞれについての詳しい解説が同じページ表示される仕組みなので、あちこちのページを行ったり来たりしなくていいのは便利です。

STEP5では、資産運用でお金を育てるのに欠かせない投資信託の仕組みを紹介しています。

資産運用というと、「何を買ったらいいか」を考えがち。投資に興味があるからと、いきなり金融商品を買う人を時々見かけます。でも、それよりもまず、自分のお金の状況を把握しなければならないし、運用に関する知識を身につける必要があります。「お金のトリセツ」の「準備編」では、その両方ができるようになっているといえます。

準備編の次は「はじめる編」。 ここでは「誰かと相談しながら決めたい」人と「自分で選びたい」人、それぞれについてその方法を説明しています。資産運用の知識を学べる本やウェブサイトはたくさんありますが、いくら知識があっても、実際に自分のお金を動かさなければ運用は始められません。この「はじめる編」は、知識から実践への架け橋になっています。

さらに、金融商品は買ったらそれでおしまいというものではなく、定期的なメンテナンスやアフターフォローも大切です。「はじめる編」では、3つのポケットのお手入れ方法や、運用を始めたあとのことについても触れられています。

「お金のトリセツ」には、これから資産運用をはじめる人のための「お金、ちゃんとシート」もあります。18の質問項目があって、自分に当てはまるものをクリックしていくと、めやすとなる投資額と金融商品がわかるというもの。「どんなものをいくらくらい買ったらいいか」がわかり、資産運用に踏み出すための参考になります。

このサイトは、順番に読んでいってもいいし、興味のあるところから読み始めることもできます。また、“レバレッジ”や“空売り”といったワンステップ上の知識も学べます。

資産運用はスタートが早いほど、じっくりお金を殖やすことができます。「資産運用を始めてみようかな」という人、「始めてみたけどなんだかうまくいかない」という人は、「お金のトリセツ」にアクセスしてみてはいかがでしょうか。

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