イタリア旅行の楽しみといえば、やっぱりグルメ! 話題のレストランを巡るのも、定番グルメに舌鼓を打つのも楽しいけれど、今回はちょっぴり地元気分を味わえるメルカート(市場)へ。イタリアの胃袋を支えるメルカートは観光客にも楽しめるグルメスポットでした。

名物・牛モツのパニーニは長蛇の列

中央市場で働く人もこよなく愛する「牛モツのパニーニ」。ややスパイスがきいたモツがパンと好相性

フィレンツェ市街地のほぼ真ん中に位置する中央市場は、地元民にも愛される活気ある市場。室内型の市場で、魚や肉、乾物の店が所狭しと並ぶ。迷路のような市場をグルグル歩いていくと、何やら人だかりが……。地元民らしき人たちが行列を作っている先は、牛モツのパニーニ(Panini con Lampredotto)の「NERBONE」。1872創業の老舗だ。店では一つひとつ手づくりしているので買うのにかなり待たされるが、イタリア地元民たちは黙ってひたすら待っている。こんなに待たされたのだからきっとおいしいはず! とやっとの思いで手にしたパニーニを頬張ると、それはもう感動的な味わい。ほんのりスパイスがきいた牛モツはクセもなく食べやすい。見た目は地味だが、牛モツとハード系のパンという意外な組み合わせがかなりマッチしていて病みつきになる。店内ではパニーニの他に色とりどりの惣菜も量り売りしており、どれも野菜たっぷりで絶品。市場の中には簡易テーブル席があり、買ってすぐ食べられる。

市場で買えるお惣菜。アーティチョークのマリネは実がホクホクでおいしい。写真右は、トスカーナ地方の野菜がたっぷりの一品

トリュフの小瓶がお買い得

首都ローマの胃袋を支えているのが、ナボナ広場近くにある「カンポ・ディ・フィオーリ」。青空の下、みずみずしい野菜や果物がズラリ。その場で食べられるカットフルーツやおみやげにぴったりの調味料やハーブなど観光客にも買えるものが多い。

ローマの市場「カンポ・ディ・フィオーリ」。かつて公開処刑場だった場所で、1600年に地動説を主張した修道士ジョルダーノ・ブルーノもここで処刑された。市場になったのは19世紀になってから

そんなカンポ・ディ・フィオーリでズラリとトリュフが売られているのを発見。小瓶に入ったトリュフを試食させてくれる。見た目はほぼ同じだが、値段はまちまち。やはり、高価なものほど味わい深い。50gの小瓶で3,500円程度の黒トリュフをクラッカーに載せて試食すると、もうとろけるように魅惑的な味……。購入するとトリュフのパスタのレシピを添えてくれる。オリーブオイル漬けのペーストやホールのトリュフ、白トリュフなど種類はさまざまでこちらもお土産にピッタリ。

ズラリと並ぶ白トリュフと黒トリュフの小瓶。値は張るが、日本で買うより安い

お土産にぴったりのパスタ。色も形もたくさんあって見ているだけでも楽しい

カンポ・ディ・フィオーリは食品だけでなく、調理器具なども売っていて、なかなか飽きない品揃え。14時頃には店じまいしてしまうので、活気のある午前中がオススメ。

色とりどりの野菜が並ぶ。トマトの種類の多さにビックリ

その場で食べられるフルーツも