2005年に放送され、その後TVスペシャル版や劇場版、スピンオフ作品など、幅広い展開を見せた『牙狼<GARO>』が、2011年10月6日の深夜より『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』としてテレビ東京ほかにて放送開始となる。

『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』はテレビ東京系ほかにて放送開始! シネリーブル池袋ほかにて連続プレミアムレイトショー公開中!
制作 : 東北新社/オムニバス・ジャパン
(C)2011 雨宮慶太/東北新社

そこで今回は、本シリーズの原作者にして、本作では総監督を務める雨宮慶太氏に、作品の見どころや魅力、本作にかける意気込みなどを語ってもらった。

雨宮慶太監督が語る『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』

――2005年に放送され、TVスペシャル版や劇場版を挟んだ後、あらためて今回TVシリーズとして復活させることになった経緯を教えてください

雨宮慶太監督

雨宮慶太監督「前回のTVシリーズが終わった時点で、DVDの予約が順調とのことだったので、TVスペシャル版を作ろうということになり、さらに劇場でもやりたいなと企画していたのですが、なかなかそのタイミングがなかったんですよ。それでパチンコ台が出て、それと同時期に劇場映画の企画も決まったのですが、その時点ですでに3~4年の月日を経ていた。でも、依然として支持してくれるファンの方がいることを作り手側として実感できたので、それだったら、映画もあるんだけど、もう一回きちんとした形でTVシリーズを作って、そこで完全燃焼しようと思ったのが今回の企画になります」

――今回のシリーズは前回のTVシリーズの続編と考えていいのでしょうか? それともまた新たに作り直した新作になるのでしょうか?

雨宮監督「もちろん、その両方の選択肢があるわけで、まったくの完全新作というパターンも一応は考えました。黄金騎士であるガロは登場するけれど、冴島鋼牙の末裔と言いますか、冴島家の血を引く若き魔戒騎士が出てくるという話。というのは、TVシリーズをやるうえで、諸々の調整をしていく中、どうしても役者さんの拘束が長時間になるので、(主演の)小西(遼生)君が参加できそうになかったからなのですが、それがどうも参加できそうだということになった。それならもう一度、冴島鋼牙の物語を作ろうと。僕の中では、冴島鋼牙の物語において、もうひとつだけやっておきたかったエピソードがあったんですよ。それは短編でもいいし、TVスペシャル版でもいいぐらいのちょっとした物語なのですが、せっかくなら、それを軸にしてTVシリーズを作ったほうが、自分が燃えるだろうなって」

――小西さんのスケジュール問題がクリアされたことで、ふたたび冴島鋼牙の物語を描くことになったわけですね

雨宮監督「支持してくれているお客さんたちも、もちろんガロが好きなんだけど、冴島鋼牙という魔戒騎士に対しても同じように魅力を感じてくれていると思うので、だったら一番自然な形でやるのがいいんじゃないかと。ただ、形としては続編のようになりますが、僕の気持ちの上では新作ですね。前の話はあれで完結しているので」

――監督の中では、まったくの新しい物語?

雨宮監督「そうです」

――ということは、前回のシリーズとつながる部分もあるかもしれませんが、基本的には頭をクリアにして観たほうが良いのでしょうか?

雨宮監督「そこは、どちらの見方もアリだと思います。これまでの『牙狼<GARO>』を観ていたほうが楽しめる部分ももちろんありますが、たぶん、まったく観たことがなくても、一話から観ていただければ、十分に理解できる展開になっていると思います。なので、どちらの見方も否定はしません」

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