【レポート】

Windows 8の新ユーザーインターフェースを見てみる

 

今週もWindowsにまつわる様々な情報をお送りしよう。まもなく公開されると噂されているWindows 8(開発コード名)では、Windows VistaからWindows 7と一連のバージョンアップで培ったカーネルを始めとするシステム周りを維持しつつ、UI(ユーザーインターフェース)に大きな手を加えてきた。前回同様、Building Windows 8で公開された公式情報を元に、現時点での情報を取りまとめる。

Windows 8の新しいUI「メトロ」

Windows 7や次世代OSとなるWindows 8など、デスクトップコンピューター向けOSの立場は厳しいものになりつつある。それはiPadやAndroid OS搭載型タブレット型コンピューターの存在だ。タブレット型コンピューター自体は目新しいものではなく、現にMicrosoftもWindows XP Tablet PC Editionという同型向けのOSをリリースしていた経緯がある。

Webサイトで調べ物ができれば満足。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使えればよい、といったライトユーザーの増加は、パワフルなコンピューターの必要性を形骸化しつつあるのだ。

もちろん目的や用途によって各コンピューターは向き不向きがある。筆者自身は今後もデスクトップ型コンピューターを使い続けるだろうが、OSの販売をおもな生業としているMicrosoftとして、売り上げ低下の回避作を打ち出すのは当たり前。

このように今後も増加するであろうタブレット型コンピューターに対応するため、Windows 8には、メトロ(Metro)スタイルと呼ばれる新しいUIが搭載される予定である。もちろん既存のデスクトップスタイルが消えてなくなるわけではない。現行のデスクトップとメトロの二種類を用意し、使い分けるようにする予定だという(図01)。

図01 タブレット型コンピューターを意識したメトロスタイル(公式ブログより)

筆者が最初にメトロスタイルを目にした時、Windows Media Centerを彷彿とさせた。そもそも日本と異なり海外では、リビングに設置したテレビにコンピューターの映像を映し出す場面が多いらしく、同シチュエーションを踏まえた表示モードを持つアプリケーションも少なくない。

同社CEOであるSteve Ballmer氏も昨年から、同アプリケーションの大きなボタンを踏襲する旨を述べており、以前から噂に上がっていた「タイル」「ライブタイル」を今回の新UIに昇華させたと考えるのが自然だ。このメトロスタイルをタブレット型コンピューター向けUI、従来のデスクトップスタイルを既存のコンピューター向けUIと展開するつもりなのだろう。

だが、複数のUIを搭載することでユーザーの混乱は生じないかどうか。既存のデスクトップスタイルが生まれて四十年近く経つが、その進化は過渡期を過ぎ、ドラスティックな改革が求められているのも事実だ。使い慣れたUIを求めるユーザーも当然存在する。一部のユーザーはメトロスタイルを楽しめないのではないかという点を危惧する。

もう一つはソフトウェア開発者の負担である。新たにメトロスタイルに対応したアプリケーションを開発する場合、同社が提供するSDK(Software Development Kit:開発に必要なAPIなどがセットになったツールセット)を用いることになるだろうが、現時点で従来のWindows AEROスタイル上のソフトウェア開発との互換性が気になる。

もちろんソフトウェア開発者であれば、アプリケーションの基礎部分とUI部分を分離するのは当然の作業であるため、それほど難しくないのかもしれない。それでも異なるUIパーツのコーディングや管理は一定の負担が生じることになるだろう。

筆者はメトロスタイルの登場を否定しているのではない。ただ人は、新しい体験を警戒しがちである。Microsoftが打ち出したメトロスタイルという結果が既存のタブレット型コンピューター向けUIのように浸透するのかに多少の疑問が残るのだ。

新エクスプローラーでファイル管理スタイルは変化するのか

コンピューターのファイル管理。筆者が改めて述べるまでもなく、コンピューターと付き合う上で重要な要素であることは言うまでもない。MS-DOS時代までさかのぼれば、コマンドラインからの操作は煩雑でワイルドカードなどを駆使しなければならなかった。そこで登場したのがビジュアライズされた「ファイラー」と呼ばれるツールである。

日本国内では市販ソフトウェアの「エコロジー」や故人である出射厚氏の「FD」などが有名だった。確かMS-DOSにも公式のファイルマネージャーが搭載された時期(バージョン)があったはずだが、当時の筆者は前述のツールを使うことが多かったため、記憶が曖昧である。

時は進み、Windows 3.1ではファイルマネージャー、Windows 95以降はエクスプローラーへと搭載されるツールも進化し、我々のファイル管理に一役買っている。このWindows OS標準のファイル管理ツールとなるエクスプローラーもWindows 8ではひと味違ったデザインになると、Building Windows 8で公表された(図02)。

図02 リボンUIを搭載したエクスプローラー(公式ブログより)

図02のスクリーンショットをご覧になるとわかるように、以前から噂されていたリボンUIが搭載されることになるようだ。そもそもリボンUIとは、従来のメニューバーやツールボタン(バー)などを発展させたGUIパーツであり、2007年に登場したMicrosoft Office 2007が初搭載。

リボンUIは、それまでと大きく異なる操作を強いられるため、当初は同バージョンを回避するユーザーも少なくなかったが、Windows 7登場以降はSDKにリボンUIを制御するAPIが用意されるようになったからか、最近ではオンラインソフトのなかにもリボンUIを備えるものが少なくなく、一定レベルでの浸透に達したと言っても過言ではない。

しかし、Windows 8のエクスプローラーがリボンUIを採用することに異論を持つ読者も少なくないだろう。筆者もその一人だが、コンピューター初心者がWindows 8を使用するというシチュエーションを踏まえると、目的がそこに並んでいるのは、従来よりも直感的である。そのため、その一点においてリボンUIの採用は有益性が高いと言えるだろう。Windows 8はまだベータ版にも達していない状態であり、本稿で紹介している内容も決定事項ではない。だからこそリボンUIを採用しつつも、よりエレガントなUIデザインをMicrosoftに望みたい。

阿久津良和(Cactus

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