【レポート】
国内のタブレット市場はアップルのiPadが先導する形で急速に伸びており、2010年度の85万台から11年度には200万台まで拡大する見込みで、さらに12年度には320万台まで伸びるとソニーでは予測する。同社では今回のSony Tabletの投入で、「12年にはAndroidタブレットのマーケットでシェア1位を目指す」(ソニーマーケティング執行役員・松原昭博氏)考え。ただ、現時点でまだタブレット市場はアーリーアダプター層の市場であり、到来する「キャズム」という「普及の谷」(松原氏)を乗り越えたうえで、「マジョリティ層を掘り起こして市場を拡大しなくてはいけない」(同)という状況だ。そのためソニーでは、幅広いユーザー層にアプローチするためにハードウェアスペックの訴求ではなく、「タブレットで何ができるか、いかに簡単に利用できるか、一般ユーザーに認知度を広げていくのが大切」(同)とみて、マーケティング活動を実施していく。
同社の調査では、タブレットユーザーは「ちょっとした時間にメールチャックやWebサイト閲覧などのライトな使い方でパーソナルな利用」が主流だという。それに対してソニーは、「ちょっと使いでタブレットならではの使い方や楽しみ方を提案」(同)する考えで、パーソナルな使い方だけでなく、複数人で使えるものとして訴求していく。「スマートフォンのパーソナル利用限定から、より広がりのある使い方、気軽に使える便利なもの、みんなに親しまれるものにしたい」と松原氏は語る。
それを踏まえてソニーでは、マーケティングコンセプトを「みんなのタブレット」と表現。テレビなどとの機器連携やネットワークサービスなどの機能を生かしてさまざまな使い方を提案していく意向だ。
Sony Tabletは、無線LANモデルに加えて3Gモデルも投入。国内ではNTTドコモが販売を担当する。携帯電話市場では従来のフィーチャーフォンからスマートフォンに軸足が移ってきており、さらにタブレットの普及も始まっている。こうした中、タブレットは「新しいユーザーを迎えられる期待の商品」(ドコモ・プロダクト部第一商品企画担当部長 板倉仁嗣氏)とドコモでは位置づける。
ただ、タブレット端末は「何ができるか分からない、利用できるサービスが少ないと購入をためらうユーザーが多いと認識している」(同)。その中でSony Tabletはソニーのブランド力と商品力を生かし、ソニーのエンターテインメントコンテンツでユーザーの声に応えられる製品として期待を寄せる。
3Gモデルをドコモが販売することによって、2年契約をすることで端末代金を毎月割り引く「月々サポート」が利用でき、より気軽に購入できるようになる。もちろんパケ・ホーダイなどの定額データプランも利用でき、「ドコモの充実した通信品質で安心して利用できる」(同)。また、ドコモマーケットをはじめとしたドコモのサービスにも対応している。
Sony Tabletは、タブレット端末としては後発だが、まだ市場は伸び続けている状況で十分追いかけられるとの認識で、ソニーのサービスとの連携を始め、ユーザーの使い方を提案していくことで拡大を狙う。そのためには、さらなるサービスやコンテンツの拡充、製品の充実も必要だろう。今後のソニーのタブレット戦略に注目が集まりそうだ。
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