アドビ システムズが開催したクリエイター向けのセミナー「デジタルフォト&デザインセミナー2011~トップクリエイターのテクニックとアイデア~」にて、「Photoshop」の伝道師ラッセル・ブラウン氏のセッションが行われた。セッションでは、Photoshop CS5でデジタルカメラのRawファイルを現像する方法などが紹介された。

ブラウン氏は京都で撮影してきたという写真を用い、Photoshop CS5に含まれるRaw現像ツール「Camera Raw」の使い方を紹介した。ブラウン氏が特に気に入っていると紹介したのは、「ノイズ軽減」と「レンズ補正」、「HSL/グレースケール」の3つの機能。ノイズの軽減は、輝度ノイズとカラーノイズを個別に除去できる機能。レンズ補正はプリセットから自分のカメラやレンズを選択するだけで、自動的にゆがみや周辺光量を補正してくれる。そして3つめのHSL/グレースケールは、マスクを使わずに特定の色だけを強弱させられる優れた機能だ。

これらの機能は高性能だが、慣れるまではパラメーターの設定が難しい。ブラウン氏は、「パラメーターの違いがわからないときは、白黒のグラデーション画像を作って、その画像を使って試してほしい。そうすれば視覚的に確認できます」とアドバイスを送った。

Camera Rawのパラメーター「露光量」と「明るさ」の解説。前者は白飛びをするが、後者は白飛びが発生しにくい

ノイズ軽減」を行なうときは、写真の拡大率を上げてから行なう

グラデーション画像を作るときは、16bitチャンネルで作ると滑らかな画像を作れる

写真の背景に写った通行人は、「パッチツール」を使って消す