――そしてオリジナル曲の3曲目が「Sparkle!」

榊原「『Sparkle!』は、今回の震災における私の気持ちで、応援ソングとしてストレートに、できることをやろう、前を向いてキラキラしていよう、みたいなことを表現した曲になっています。なので、何かに悩んだときにも聴いていただい曲になっていますね」

――かなり明るめで、ポジティブな楽曲になっていますよね

榊原「いつもは、オリジナル曲が何曲かあったら、バラードを1曲ぐらいは持ってくるのですが、今年はバラードじゃないなと。バラードではなく、もっと元気が出る応援ソングを作るときなのではないかと思ったんですよ。いつもなら『Sparkle!』の位置にはバラード曲なんでしょうけれど、そのあたりはこだわらず、応援ソングを書きたいと思った自分自身の気持ちを優先してみました」

――ここまでオリジナル曲3曲についてお伺いしましたが、そのほかに注目してほしい曲はありますか?

榊原「今回のアルバムで一番の目玉になるのが、『TREUE ~蒼麗の閃光~』という楽曲で、この曲は、『スパロボ』で私が演じたレオナの戦闘BGMに詞を付けたボーカルアレンジなんですよ。毎回、アルバムでは何か面白いことをしようって考えているのですが、去年はけっこう大掛かりなことをしたので、今年は工夫やアイデアで面白くしてみようと。そこで、どういうことをファンの方が求めているかをリサーチしていたところ、『スパロボ』のレオナの戦闘BGMがけっこうな人気で、『この曲にゆいにゃんが歌をつければいいんじゃね』みたいなコメントがけっこう書かれていたんですよ。確かにカッコいい曲で、メロディアスだし、詞も付けられそうだなって思いまして……」

――それが今回の「TREUE ~蒼麗の閃光~」

榊原「じゃあ、このアイデアをいただいちゃおうということに(笑)。ちょうどそのとき、アニメで『スパロボOG』のアフレコがあったので、現場でプロデューサーの寺田さんに、『レオナのBGMをボーカルアレンジして、アルバムに入れてもいいですか? なーんちゃって』みたいな感じで、おそるおそるお伺いを立ててみたところ、軽い感じで『あ、いいですよ』って(笑)」

――簡単だったんですね

榊原「思っていたよりすんなりOK頂きました(笑)。本当にすごく快く了承していただきましたね。そこから制作に入ったのですが、レオナの心情はもちろん、境遇なども踏まえつつ、戦闘のときにレオナが言う決め台詞のようなものを交えてみたところ、寺田さんもそこに気付いてくださって、『セリフとか入れていただいて、ありがとうございます』って。そういう感じで仕上げた曲になっていますので、榊原ファンの方だけではなく、『スパロボ』ファンの方も、いつも耳にしているBGMが、このような形で蘇るんだっていうところで、あらためて楽しんでいただけるのではないかと思います」

――意外と、ありそうであまりない取り組みではないでしょうか?

榊原「それが私の持ち味じゃないかなって思うんですよ。ファンの意見を自分でリサーチするのもそうですし、声優をやっていて、曲も作れて、歌も歌っている。そういうところがやはり私ならではの持ち味なんだと思っています」

――今回のアルバムは、ジャケットも甘々イメージですよね

榊原「PVを撮影した『Decoration』にあわせて、甘い感じになっています」

「Ringing」(通常盤)のジャケットイメージ

――すごく可愛く仕上がっていると思います

榊原「ちょっと頑張っちゃいましたね(笑)。去年は男装までしたのに、今年は本当に正反対な感じになっています」

――今回はエロさではなくて可愛さ

榊原「でも、ちらりと太ももを際どく見せたりして(笑)」

――2011年後半はこのイメージで

榊原「そうですね。折角ですし今年はこの感じでいこうかなって思っています」

(次ページへ続く)