データを共有して共同作業を行う

インターネット環境の発展により、自宅や仕事の現場、出張先などSOHO的な環境も整ってきた。TwitterやFacebookなどの様々なWebサービスの隆盛はご存じの通り。また、様々なオンラインストレージサービスによって、撮影した写真データ、サイズの大きいアプリケーションファイル、巨大なデータベースファイルなど、従来は容量的な制限からも困難であったデータなどもスマートフォンなどでどこからでもアクセスできるようになった。今回は、このオンラインストレージのひとつである「SugarSync」とスクリーンキャプチャをライフハックするソフト「Snagit」との連携を考えてみよう。

SugarSyncとは

SugarSyncは、米SugarSync社が提供する人気のオンラインストレージサービスで、利用するデバイスの間のファイルの同期機能や共有するフォルダの個別指定など細かい設定が可能になっているのが特徴だ。業務利用などオンラインストレージを高度に利用したいユーザー向けのサービスも提供している。利用するには、同サイトより専用の「SugarSync マネージャー」をインストールする必要がある。詳しい情報は、SugarSyncのサイト(図1)で確認しよう。

図1 SugarSyncのサイト

SugarSyncとSnagitとの連携

SugarSyncの強みは、強力なファイル同期機能にある。別個のアカウントでもSugarSyncファイルマネージャーと呼ばれるツールを使い、共有者と自由自在にファイルのやりとりを行える。共有設定したフォルダ内のファイルは、利用するもの同士で自動的に同期される。間違って削除したファイルや上書き保存してしまったファイルもバージョン管理機能によって復元できる。

Snagitでは画像を取り込んでその画像管理機能をそのまま利用できるメリットがある。特に共有フォルダで画像を扱う場合には連携機能がさらに生きてくる。読み込んだ画像をそのまま編集、加工することもできるため、即応性が求められる共有作業などに使える。今回は、この組み合わせで具体的にWebを制作していくプロセスについて解説してみよう。

SugarSyncのインストール

それでは、さっそくSugarSyncを利用してみよう。まず、SugarSyncのWebサイトからプランを選択して、手順に沿って進んで行けくと最後に「SugarSyncファイルマネージャ」のダウンロードとなる。ここでは、Windows用の5GB無料版をダウンロードする(図2)。

図2 無償/有償のラインナップが並ぶ

インストール完了後の設定で同期フォルダを設定する画面がある。ここで設定するフォルダは共同作業を行う上で重要なポイント。新規に専用のフォルダを作成しておこう。ここでは、「Sync」というフォルダを作成する。ウィンドウのフォルダをクリックして「Sync」フォルダにチェックを入れる(図3)。指示通りに進んでいくとインストールは完了する。

図3 同期するフォルダ「Sync」にチェックを入れる

次に、共同作業のための準備としてフォルダの共有設定を行う。

SugarSnycの共有設定

インストールが完了するとデスクトップ上に「SugarSyncファイルマネージャ」のショートカットが作成される。これをクリックしてファイマネージャーを起動しよう。Windowsのスタートメニューの右クリック → [SugarSyncマネージャーを開く]でも可能だ(図4)。

図4 ファイマネージャーを起動

起動したファイルマネージャーの左サイドメニューから[共有フォルダ]を選択。次は、展開されたメニューの中から[オーナーとして共有]をクリックする。そして、表示される[sync]フォルダを選択してトップメニューの[共有ボタン]をクリックする(図5)。これ以外にもSugarSyncのWebサイトに直接ログインして、ヘッダメニューから[ファイル]をクリックして、同期するフォルダにカーソルを合わせて表示されるメニューから[共有]を選択する方法もある(図6)。

図5 トップメニューの[共有ボタン]をクリック

図6 フォルダメニューの[共有]をクリック

フォルダを共有するための設定画面が表示される。[宛先]に共有するユーザーのメールアドレスを「,」区切りで入力し、[メッセージ]に伝達事項を記入して[追加ボタン]をクリックする(図7)。ブラウザから直接設定を行う場合は、(図8)のようになる。メッセージ「アクセスの許可」は、「ファイルの追加と編集」を選択する。次は、「電子メールを送る」タブを選択して、共有するユーザーのメールアドレスを記入し、適切なメッセージを入力して[送信]ボタンをクリックする。

図7 フォルダメニューの[共有]をクリック

図8 [送信]ボタンをクリック

後は、送られてくる電子メールには指定のURLが表示されている(図9)。このURLをクリックしてSugarSyncのサイトにアクセスすることで共有が完了する。

図9 共有の告知メール

共有が完了すると[sync プロパティ]の共有状態表示のメンバーリストが[参加]になる(図10)。これで共有設定が完了だ。

図10 [sync プロパティ]の共有状態

SyugarSyncでは「オーナーとして共有」する場合、自分のPCで指定した共有フォルダにドラッグ&ドロップするだけで参加するユーザーとファイルの共有を行うことができる。他者とファイルを共有する「ゲストとして共有する」を利用する場合は、「SugarSyncファイルマネージャ」をインストールする際、作成されるユーザーディレクトリ内の「SugarSync共有フォルダ」内にアカウントごとにデータが保存されているのでそこにファイルをドラッグ&ドロップすればよい(図11)。だが、面倒な場合は、「SugarSyncファイルマネージャ」を利用すれば、どの共有フォルダにでもドラッグ&ドロップできる。

図11 ユーザーディレクトリ内の「SugarSync共有フォルダ」内にアカウントごとにデータが保存されている