7月17日、早稲田大学 早稲田キャンパスで開催された日本最大級のAndroidイベント「Android Bazaar and Conference(ABC) 2011 Summer」では、企業やコミュニティによるソフトウェアやハードウェアなどAndroidに関する展示が行われた。本稿では、それらの展示の一部を紹介する。

日本エイサーはタブレット「ICONIA TAB A500」を紹介

日本エイサーのAndroidタブレット「ICONIA TAB A500」

日本エイサーのブースでは、7月1日に発売されたタブレット「ICONIA TAB A500」の展示とタッチ&トライを行っていた。ICONIA TAB A500はOSにAndroid 3.0を採用した10.1インチのタブレットで、プロセッサにはNVIDIA Tegra 2を搭載。メインメモリ容量は1GB。

とりわけゲームのプレイに強みを発揮し、描画性能の高いNVIDIA GeForceエンジンによりハイクオリティのグラフィックを楽しめる。さらに、加速度センサーとジャイロセンサーにより、タブレットを前後左右に傾けてゲームを操作することなどが可能。また、HDMIケーブルで接続すれば、テレビの大画面に出力できる。

画像認識エンジンを使ったアプリ4種

顔の写真を送信するとアバターが作成される「フォトナビ・アバター」

グローバルビジョンテクノロジーは、画像認識エンジンを使った4本のアプリの展示を行った。ゼータ・ブリッジの画像認識エンジン「フォトナビ」を使用しており、たとえば「フォトナビ・アバター」は、顔の写真をサーバーに送信すると、画像認識エンジンが特徴を解析し、顔に似たアバターが作成されるアプリとなっている。

そのほか、顔の写真を送信すると目や口の位置などを認識してメイク加工する「フォトナビ・メイク」、ファッションのコーディネートに活用できる「直感きせかえアプリ」、スマートフォンで撮影した写真から類似画像検索が可能な「右脳検索アプリ」というラインナップ。なお、現在はAndroidマーケットなどでは公開しておらず、ASP方式での提供なども検討している。

鏡に情報を表示する「スマート洗面台」を展示

鏡にニュースや天気、交通情報などを表示する「スマート洗面台」

セラクは、ニュースや天気、交通情報などを表示する鏡情報端末の「スマート洗面台」を展示した。人が近づいたのを感知して情報を表示する洗面台で、歯を磨いたり髪をセットしながら情報を閲覧できる。洗面台までの距離で表示の大きさを調整したり、手をかざして操作することが可能。

マジックミラーの仕組みを応用したもので、インターネットに接続することで最新情報の表示が可能。家庭以外にも店舗やホテル、美容院、スポーツジムなどでの応用が期待できる。現在のところ、実用化の予定はない。

音声入力でグルメ検索やアプリのピックアップを行う「VOICE IT!」

音声入力で特定の検索やアプリのピックアップができる「VOICE IT!」

ブリリアントサービスは、音声入力でグルメや動画などの専門検索サイトを検索したり、電話やメールなどのアプリをピックアップできる「VOICE IT!」というアプリを紹介した。「渋谷でラーメンが食べたい」と入力すればグルメ情報を一発で検索でき、「〇〇さんに電話」と入力すれば電話帳を検索してすぐに電話をかけることが可能。

「近くのコンビニ」と入力して、現在地付近のコンビニを探すこともできる。現在地の特定にはGPSでなく基地局測位機能を用いるため、バッテリーの消耗も少ない。なお、NTTドコモのAndroid端末のみAndroidマーケットからインストールが可能。

タオソフトのアプリ自動生成サービス

Androidアプリの自動生成サービス「DOROKUNRI」

タオソフトウェアは、Androidアプリの自動生成サービス「DOROKUNRI」の紹介を行った。タオソフトウェアが提供しているアプリなどをもとに、写真などのコンテンツを組み合わせてオリジナルのアプリを作成できるサービス。作成は無料で、作成したアプリは専用サイトにアップロードされ、無料で自由にインストールできる。

アップロードしたアプリは公開され、他のユーザーが作成したアプリをインストールすることも可能。なお、作成したアプリをAndroidマーケットに登録する場合や、より細かいカスタマイズしたい場合には、別途費用がかかる。

ビッグローブは"投げ銭"サービス「Pochi」を紹介

AndroidアプリやWebサービスに導入できる"投げ銭"サービス「Pochi」

NECビッグローブは、AndroidアプリやWebサービスに簡単に導入できる"投げ銭"サービス「Pochi」を紹介した。無料のコンテンツでも、コンテンツを評価するユーザーが開発者に手軽に入金して応援できるサービスで、アプリやWebサービスなどにボタンを配置することで利用可能。

開発者にとっては、口座番号などの個人情報を公開することなく入金を受け付けられる。ユーザーは100円単位から入金でき、決済方法はクレジットカード、Webmoney、Edy、Bitcashに対応している。なお、入金された額の30%がシステム利用料として徴収される。

待ち合わせアプリ「待ちぴったん」

友達との待ち合わせができるアプリ「待ちぴったん」

アナログトゥエルブは、友達などとの待ち合わせができるAndroidアプリ「待ちぴったん」を展示。別々の場所にいる二人で待ち合わせを行うと、中間の最適な地点を待ち合わせ場所に設定し、そのまでナビをしてくれる。特定の店や場所を待ち合わせ場所に設定することも可能。

利用の際に会員登録などは不要で、合い言葉を設定することで特定のユーザーと待ち合わせができる仕組み。ホットペッパーやぐるなびで店を検索できるほか、メッセージを送受信する機能も備えている。また、相手が来るまでに時間をつぶせるゲームなどをおすすめする機能もある。

そのほか、「東北・震災関連ブース」が特別に設けられ、震災や東北地方に関連したアプリやサービスの展示が行われた。都道府県別の放射線積算量がわかるNSTラボの「放射線量積算グラフ」や、ガイガーカウンタの値をBluetooth経由でAndroidに送信できるシーエーの「BluetoothGeigerキット」などが紹介された。