コーヒーの美味しさを引き出す特別なマシン「クローバー」

世界中の希少なコーヒー豆だけを扱うスターバックスの新ブランド「スターバックス リザーブ」。扱う豆の詳細は既報の通りだが、この個性豊かな豆の味わいを最大限に引き出すのは、新たにお目見えした「クローバー」という抽出マシンだ。一体どのような抽出法なのだろうか。

こちらが新たに導入されたマシン「クローバー」。アメリカで特許取得したバキュームプレス技術を搭載

クローバーは真空プレス技術を採用しているので、構造的にはサイフォンを思わせる。まず、ボタンを押すと、マシン上部の金属フィルターが下がっていき、ここに挽き立てのコーヒー粉と湯を入れる。ヘラで軽く混ぜてしばらくすると、フィルターが徐々に上がってくる。フィルターの下は真空状態になっているため、フィルターが上がりきるまでの間に圧力によって抽出液は下部に落ちていく。これがカップへと注がれ、抽出完了となる。コーヒー粉を入れてから抽出完了までの時間は2~3分弱だ。

クローバー抽出の流れ

1.ボタンを押すと、マシン上部の金属フィルターが下がり、ここに湯とコーヒー粉を入れる
2.ヘラで混ぜ、湯とコーヒー粉がしっかりと接するようにする
3.しばらくするとフィルターが徐々に上昇。この間に抽出液は、圧力によってフィルターを通り抜け、下に落ちていく
4.カップにコーヒーが入り、抽出完了

さて、クローバーを使うことで、味わいの面でどのようなメリットがあるのだろうか。「真空状態で抽出すると、コーヒー豆のエキス分だけを抜き出すことができます。雑味のないクリアな風味と味わいが楽しめ、飲んだ後のすっきり感も特徴です」とスターバックス コーヒー ジャパンのコーヒースペシャリスト・江嵜讓二さん。使用するコーヒー粉も1杯ずつ挽くので、風味を損なうことがない。これからの時期にオススメのアイスもクローバーで淹れることができ、もちろん1杯ずつの抽出なので、従来のアイスコーヒーにはないような香り立ちのよさも楽しめる。まさしく、プレミアムなコーヒー豆にふさわしい特別な抽出法なのだ。

イートインの場合は「スターバックス リザーブ」専用のマグカップで提供。こちらが容量320mlでトールサイズ程度だ。テイクアウトの場合は通常のカップに専用スリーブをつける。価格は豆によって価格は異なり、530円~590円(「コナ」は850円)。「ドリップコーヒー」のトールサイズが340円という点を考えると高価に思えるが、「ちょっとした自分へのご褒美」としてオーダーするケースも多いという。

クローバーの導入店舗は日本で4店舗。「銀座マロニエ通り店」「玉川高島屋S・C店」「ゲートシティ大崎店」「京都三条烏丸ビル店」のみだ。