ターボ可能な4コアPhenom、6コア化も?

AMDから4コアCPUの新モデル「Phenom II X4 960T Black Edition」が発売された。Phenom IIの4コアではすでに3.6GHz動作の「975」まで出ており、ハイエンドモデルではないものの、注目はモデルナンバーの「T」が示すように、4コアモデルとしては初めて「Turbo CORE」機能をサポートしたことだ。価格は11,000円~12,000円前後。

もちろん黒パッケージの「Phenom II X4 960T Black Edition」

OPNは「HD96ZTWFK4DGR」だが、AMDのWEBサイトにデータはない

Turbo CORE機能は、動作するコア数を半減させる一方で、動作クロックはより高速にできるというもの。6コアのPhenom II X6では全モデルに実装されている機能であり、モデルナンバーも全て「T」付きとなっている。960Tでは、このTurbo CORE機能により、動作クロックは3.0GHzから3.4GHzに向上されるようだ。

この960Tだが、どうやらX6のThubanコアがベースとなっているようで、実際のダイは6コアを搭載する模様だ。GIGABYTEの「Auto Unlock」、ASUSの「Core Unlocker」等、隠されたコアを有効化する機能によって6コアCPUにできる場合があるようで、ドスパラパーツ館では成功した事例をデモしていた。もちろん保証外となるが、要注目だろう。

ドスパラでのデモ。必ず成功するわけではないようだが、うまくいけば6コア化も

確かに6コアになっている。マザーボードはASRockの「890GX Extreme4」を使用

ちなみに、AMDは現在キャンペーンを実施中で、Phenom II X6とマザーボードをセットで購入すると、キャンペーン実施店舗では3,000円の割引となる(ショップによっては5,000円引き)。事実上、X6 1065TがX4 960Tと同じくらいの価格で買えることになるわけで、わざわざ6コア化する意味がなくなってしまうが、某ショップでは「そう説明してもあえてX4 960Tとマザーボードを購入していった」という猛者もいたとか。