今年もCPUクーラー、PCケース、周辺アクセサリなど、多数の新製品を投入していたのがThermaltake。注目の新製品をいくつかピックアップして見てみたい。

今年はいつも以上にド派手だったThermaltakeブース

久しぶりに水冷CPUクーラーを投入

同社は昨年、水冷CPUクーラーの新製品を出していなかったが、今年は2年ぶりに新モデルが登場するようだ。

「BigWater A80」は、Corsairなどが発売して人気が出たメンテナンスフリータイプの製品になる。水冷ヘッドはアルミ製で、ラジエータは12cmファンのサイズ。スタイルとしては先行の他社製品に似ているが、新モデルということで、最新のLGA2011にも対応する。6月末~7月の発売予定で、価格は75ドル程度になる見込み。

オールインワンの水冷CPUクーラー「BigWater A80」。冷却液の補充は不要だ

Intel系のソケットは全てこのクリップで対応する。LGA2011もサポート

一方、従来通りのDIY水冷システムが「BigWater 760 Plus」。5インチベイ×2段に内蔵する本体ユニットに、ポンプ、タンク、ラジエータが一式入っているスタイルは従来通りだが、新モデルではCPUヘッドが新しくなっている。価格は130ドル前後の予定で、従来のBigwater 770よりも安くなる見込みだ。

従来通りのスタイルの水冷システムは「BigWater 760 Plus」

Frioの新作はぶっとびの4連ファン

空冷では、静音CPUクーラー「Jing」の兄弟モデルとして「Charger MK-I」が登場。ヒートシンク自体はJingと全く一緒だが、この斬新なカラーリングが不評だったとのことで、同社らしいカラーに戻すと同時に、ヒートパイプを直付けタイプに変更した。冷却性能はJingと同じ200W。価格は7,000円前後で、8月ころの発売予定。

右が新モデルの「Charger MK-I」で、左は発売中の「Jing」

ヒートパイプの本数は5本で同じだが、直付けタイプになった

ハイエンドの「Frio」シリーズには、新モデルとして「Frio Extreme」が登場予定。同じFrioの名称ではあるが、初代のFrioやOCKとは違い、Extremeではヒートシンクを2ブロックに分け、ファンと交代に並べるスタイルを採用した。ファンは14cm径に強化。またファンコンが付属するようになり、VR/PWMの切り替えができるようになったのは便利だ。

ファンとヒートシンクが交互に並ぶスタイルの「Frio Extreme」

コントローラが付属して、2つのファンを同時に制御できるようになった

そして最後が、極めつけの「Frio GT」。12cmファンを2連装したヒートシンクが、さらに2枚構成になっているもので、ヒートパイプは合計で10本使用。あまりにも重量があるため、ケースの上面から吊り下げるためのステーが付属する。まだ発売は未定だが、取り付け可能なケースが限定されることから、同社の「Level 10 GT」専用とする予定。

あまりにも巨大なCPUクーラー「Frio GT」

重すぎるため、ここに自重を支えるためのステーが

大きさもかなりあるため、マザーボードの拡張スロットをいくつか潰してしまうのはご愛敬。ただしその分、冷却性能は300Wと非常に強力だ。実際に発売されることになれば、ネタとしても実用としても注目されそうだ。