SilverStone Technologyのブースで目を引いたのは、フルタワーケースの新モデル「TJ12」。奥行きが実測で78cmもある巨大なもので、なんと2スロット厚のグラフィックスカードを6枚も挿した状態での動作デモを披露していた。

巨大な「TJ12」。煙突ケースのため、マザーボードは90°回転させて設置する

究極のキワモノケースが登場

Temjinシリーズではあるが、Ravenと同様の"煙突"構造になっており、エアフローは下から上の向きになる。ただ、驚くのはこの大きさ。拡張スロットは19本も用意されており、電源ユニットは最大4台まで搭載可能(標準では2台まで、拡張スロットのスペースを使って2台を追加できる)。2.5インチHDD/SSDは12台まで格納できる。

拡張スロットは上面にある。ズラリと19スロットも並ぶ

ボトム側には吸気用の18cmファンが3つ置かれている

リア側の上下に電源のスペース。標準で2台が搭載可能

アダプタを使えば、拡張スロットに電源を2台追加できる

拡張カード用にはPCI Expressのドーターカードが用意されており、ケーブルでマザーボードの拡張スロットに接続する仕組み。展示のデモ機には、GeForce GTX 580が2枚、GTX 480が4枚設置されており、それがASUSの「P6T7 WS SuperComputer」に繋がっていた。

拡張カードは上の別基板を経由してから下のマザーボードに接続

ブースの担当者が「かなりニッチな製品」と言うように、全く一般向けではないが、同社はゲーマー向けというほか、GPUコンピューティングを利用する大学・研究機関等にも売り込みたい考え。

コンパクトながらハイエンド向け

「TJ08-E」はマイクロATX向け。ケースのサイズとしては、210(W)×374(H)×385(D)mmとコンパクトだが、ハイエンドCPU/GPUを利用するための細かい工夫があれこれと用意されているのが面白い。

フロントファンは大口径の18cmファン。フィルタは簡単に取り出せる

長いグラフィックスカードでも利用可能なスペースを確保

良く見ると、HDDホルダにVGAカードが乗っている。重いカードでもこれで安心

底面には、重いCPUクーラーを支えるためのスタンドも用意。高さは調節可能

Sugoシリーズにも新モデル

Mini-ITXケースの「Sugo」シリーズには、新モデル「SG08」が登場。大口径の18cmファンを内蔵、大容量の600W電源が付属、長いグラフィックスカードでも利用可能、といった特徴はそのまま引き継ぎ、フロントを刷新。1cm厚のアルミパネルが使われており、高級感が増した。またUSB3.0ポートもフロントに用意した。

Mini-ITXケースの新モデル「SG08」。フロントの印象が大きく変わった