韓国ZALMANは市中心部にあるGrand Hyatt Taipeホテルにプライベートルームを設けて製品の展示を行っている。日本の自作PC市場において、最近はおとなしめな印象の同社だったが、今回はハイエンドを狙った意欲的なCPUクーラーが展示されていた。

注目のハイエンドCPUクーラー「CNPS12X」。丸みを帯びた形をしている

CPUクーラーの形が△と○

「CNPS11X」シリーズは、上から見ると三角形になっている独特なスタイルのCPUクーラー。文章で説明しても分かりづらいので写真を見ていただきたいが、正三角形の一辺に冷却ファンがあり、残りの2辺がヒートシンクといった構成。上面にフタがあって見えにくいが、内部は空洞だ。そのため見た目よりも軽く、重さは上位モデルの「Extreme」でも600g、下位モデルの「Performa」では450gしかない。

「CNPS11X Extreme」はブラックメッキ仕上げに

「CNPS11X Performa」はシンプルなデザイン

ファンサイズはどちらも12cm。ヒートパイプは直付けタイプになっている。

フィンがあるのは外側だけで、内側は空っぽであることが分かるだろうか

下から見ると構造が分かりやすい。V字にフィンが配置されている

Extremeはすでに発売済み。Performaはヒートパイプを5本から4本に減らすなどしてコストダウンと軽量化を図ったモデルで、価格は50ドル程度と、Extremeの半分くらいになる見込みだ。性能については、高回転側ではExtremeの方がいいが、低回転側ではそれほど変わらないのでは、とのこと。出荷は7月末~8月を予定している。

一方、CPUクーラーのハイエンドモデルとなるのが、型番の数字が上がった「CNPS12X」。こちらはなんとトリプルファンのCPUクーラーだ。12cmファンが、中央に1つ、両サイドのフィンにそれぞれ1つずつ埋め込まれており、これが直列に並んで強力なエアフローを作り出している。

「CNPS12X」を正面と横から。ファンとヒートシンクが交互に並ぶ

ヒートパイプは6本搭載。こちらも直付けタイプとなっている

ボールのような形のせいで大きく見えてしまうが、実際には高さは153mm程度で、ミドルタワーケースでも使えるという。ファンの回転数は780~1,200rpmに抑えられており、最大でも25dBAという静音性を実現したのも特徴の1つ。こちらの発売も7月末~8月を予定しており、価格は95ドル程度になる見込みだ。

CNPS12Xの設置例。実際にマザーボードに載せるとやはり大きい

下部は細くなっているのでメモリとの干渉は大丈夫そうだ