KOUZIROの最新ノートPCとして、NZシリーズが発売された。第二世代のIntel Core i5/7を内蔵し、液晶ディスプレイには15.6型のフルHD(1920×1080ドット)を搭載する。また大きな特徴として、NVIDIA GeForce GT 540MおよびCPU内蔵のグラフィックス機能をシームレスに切り替えるNVIDIA Optimus Technologyに対応する。今回はシリーズの中核モデルとなる「パフォーマンス」モデルを試用して使い勝手などを確かめてみた。

主なスペック [CPU] Intel Core i7-2630QM(2.00GHz) [チップセット] Mobile Intel HM65 Express [メモリ] 4GB(DDR3-SODIMM PC10600) [HDD] 500GB [グラフィックス] NVIDIA GeForce GT 540M [OS] Windows 7 Home Premium 64ビット SP1 [直販価格] 97,980円

BTOで選びやすいフルHD液晶3モデルを用意

KOUZIROのノートPCラインアップの中で、今回紹介するNZシリーズは最新かつ高性能モデルとしての位置づけになる。NZシリーズには「スタンダード」「パフォーマンス」「ハイエンド」の3つの基本モデルが用意されるが、同社の直販サイトであるFRONTIERダイレクトストアでは、8万円台~11万円台の購入しやすい価格帯で販売されている。もちろん、BTOによる構成変更も可能であり、「地デジTV」「ゲーミング」「ビジネス」仕様等の推奨構成モデルも用意されている。

最初に、基本となる3モデルの違いを簡単に紹介しておこう。

「スタンダード」モデル
CPU Core i5-2410M(2.30GHz)
メモリ 2GB
HDD 250GB
「パフォーマンス」モデル
CPU Core i7-2630QM(2.00GHz)
メモリ 4GB
HDD 500GB
「ハイエンド」モデル
CPU Core i7-2720QM(2.20GHz)
メモリ 8GB
HDD 500GB

このほかのスペックに関しては、全モデルで共通となる。15.6型ワイドのフルHD光沢液晶ディスプレイ(1920×1080ドット)を搭載し、グラフィックス機能ではCPU内蔵のIntel HD Graphicsの他に、NVIDIA GeForce GT 540Mを搭載している。グラフィックス機能をシームレスに切り替える「NVIDIA Optimus Technology」が特徴の1つだが、後述するのでそちらを参考にしてほしい。

光学ドライブは全モデル基本構成ではDVDスーパーマルチドライブを搭載するが、BTOによりBlu-ray Discドライブ(2層書込対応)に変更可能だ。

15.6型ワイドの余裕ある本体サイズであるため、キーボードは打ちやすいものになっている。アイソレーションタイプのキーボードで、テンキーも装備。キーストロークは2.0mmあるため、打鍵感もしっかりしたものだ。パームレスト部の面積も広く、全体的にフラットな作りのキーボードになっている。パームレスト部にはヘアライン加工が施されている。

またポインティングデバイスについては、タッチパッドも大きめになっていて、「マルチタッチジェスチャ」機能が利用できる。この機能では、通常の1本指だけではなく2本指・3本指の操作を組み合わせることで、拡大・縮小や回転、ページスワイプ(IE等での前/後ページへの移動)などが可能だ。タッチパッド表面には凸凹があって、滑り具合を感じながら操作できるので、ストレスなく利用できる。もしマウスを利用する場合は、タッチパッド左上にあるボタンで、ワンタッチでon/offが切り替えられる。

ちょっと意外にも感じる部分だが、実はNZシリーズはエンタメ系の機能も充実が図られている。その代表的なものが、4つのスピーカーを内蔵している点だ。キーボード上部に2つと、本体前面の底面部分に2つ、合計4つのスピーカーを内蔵している。合計で8W(2W×4)の出力があり、DVDソフトの視聴などでも十分なクオリティでの再生が楽しめる。ただし、4つのスピーカーといっても4チャンネル再生ではなく、通常の2チャンネル(ステレオ)再生だ。個人的にはもう少し低域を強調する味付けでもよかったのではないかと思うが、嫌みのない音質なので長時間聴いても疲れにくい。

ブラックで統一された本体で、サイドにシルバーのラインが入るのがアクセント

アイソレーションタイプのキーボードは、ストロークも十分で打ちやすい

「マルチタッチジェスチャ」機能により、直感的な操作が可能になる。タッチパッドのon/offはボタン一発で行える

パームレスト部にはヘアライン加工が施され、高級感を演出する

本体前面の底部にあるスリットがスピーカー。このほか、一般的なキーボード上部にもスピーカーが用意される