【ハウツー】

「Adobe Flash CS5」 -フォントの埋め込みを試す

    伊藤のりゆき(NORI)  [2011/05/03]

    ついに「Adobe CS5.5」が発表された。「CS5.5」の発売が待ち遠しいが、今回は改めて復習の意味もこめて、「Flash CS5」に搭載されている便利な機能のうち、「フォントの埋め込み」を使いこなしていく。

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    フォントの埋め込み

    埋め込みフォント自体は従来から存在していた機能だが、CS5から管理方法と挙動が変更になった。

    埋め込みボタンがあるテキスト選択時のプロパティパネル

    埋め込みフォントダイアログ

    まず、TLFテキストを使用した場合、使用しているテキストのアウトライン情報は「アンチエイリアス:デバイスフォントを使用」以外だと、デフォルトでSWFに埋め込まれてしまう。

    「CS4」までは、埋め込みたいときだけ明示的に指定すれば良かったが、CS5からはデフォルトが埋め込みになった。つまり埋め込みたくないときだけ「アンチエイリアス:デバイスフォントを使用」とする。

    埋め込み自体がTLFと密接に関係しているため、少しTLFのおさらいをしておこう。

    フォントファミリーとアンチエイリアス

    テキストフィールドには「フォントファミリー」と「アンチエイリアス」という設定がある。

    「フォントファミリー」とは、テキストに適用したいフォント名を指定するためにある。従来はここに「_等幅」などを指定することでデバイスフォントを使用可能だったが、CS5からは、ここに「_等幅」を指定しても「_等幅」のフォントが指定されるだけで、デバイスフォントを使用するという指定にはならない。デバイスフォントを使用するには、明示的に「アンチエイリアス」で指定することが要求される。

    「アンチエイリアス」ではテキストのレンダリング方法を指定する。アンチエイリアスにも「読みやすさ優先」「アニメーション優先」と2種類あるので、適切な方を選択する。テキストがスクロールなどで動く場合は「アニメーション優先」にする。デバイスフォントを指定したい場合は「デバイスフォントを使用」にする。

    ここの選択肢にある「デバイスフォントを使用」とは「フォントのアウトライン情報を埋め込まない」ことである。

    フォントをSWFに埋め込んでいなくても、再生環境にフォントがあれば綺麗に表示することが可能だ。もちろん、フォントが無い環境では、デバイスに応じた見た目の近いフォントが使用される。

    「_」が付くデバイスフォントを指定すると、アンチエイリアスの設定が選択不可になり、デバイスフォント使用となるのはクラシックテキストだけであり、TLFテキストでは「_等幅」に対応するフォントのアンチエイリアスが設定されるので、注意が必要だ。

    つまり、TLFはデバイスフォントで利用すべきものではないと考えるのが妥当だろう。

    アンチエイリアスの種類

    アンチエイリアスには、次の種類がある。

    表:テキストフィールドのアンチエイリアスの種類

    TLF クラシックテキスト
    デバイスフォントを使用 デバイスフォントを使用
    (なし) ビットマップテキスト(アンチエイリアスなし)
    読みやすさ優先 アンチエイリアス(読みやすさ優先)
    アニメーション優先 アンチエイリアス(アニメーション優先)
    (なし) カスタムアンチエイリアス

    なお、デバイスフォントは、フォントを埋め込まず、SWFファイルサイズも小さく収めることができるが、指定したフォントが再生環境にインストールされている必要がある。また、「読みやすさ優先」は、特に10ポイント以下の小さなテキストに効果を発揮する。一方、「アニメーション優先」は、カーニングなどを無視して素早く表示することに重点を置いている。そのため、テキストサイズも10ポイント以上が良い。

    埋め込みダイアログ

    フォントを埋め込むには、「埋め込み…」というボタンをクリックして「フォントの埋め込み」ダイアログで埋め込むフォントやテキストの種類を指定する。

    フォントの「埋め込み…」ボタンは、TLFテキストとクラシックテキストのプロパティパネルにある

    この方法自体は、CS4にもあったテキストフィールドのプロパティ内の「埋め込み...」と同じだ。

    CS4ではフォントの埋め込みがテキストフィールドに対して実行されていたため、すべての埋め込みフォントを把握するのが大変だった。

    アウトライン情報はflaファイル単位で持っていたため、あるテキストフィールドで埋め込み設定をしたフォントは、別のテキストフィールドでも利用できた。しかし、どのフォントが埋め込まれているのかを容易に把握する手段がなかったのだ。

    一方CS5では、フォントの埋め込みはflaファイルに対して実行されるため、フォント管理が一元化されて、いつでも他のテキストフィールドの埋め込みフォントを確認することができる。

    また、このフォント管理ダイアログでは、ライブラリに直接作成したフォントシンボルも同じように管理される。

    ライブラリの新規フォントでも「埋め込みダイアログ」が開く

    まとめ

    フォントの埋め込みはFlashでデザインをする上では、非常に重要な機能だ。拡大縮小しても画像が滑らかなのはFlashの特徴だが、フォントを埋め込むことで、テキスト情報を残した上で滑らかな表示を可能としている。見た目には、分解してグラフィックにしても綺麗な状態を保つことはできるが、テキスト情報がないコンテンツは検索エンジンに対応できない。なるべくテキストはテキストのままにして、なおかつFlashらしく滑らかで綺麗な状態を保ちたい。

    さらに、日本語フォントは語数が英字フォントと比べて桁違いに多いため、どうしてもファイルサイズが肥大化してしまう。そこで、デバイスフォントと埋め込みフォントを上手く使い分けたFlashコンテンツ制作をこころがけてもらいたい。

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