シトリックス・システムズ・ジャパンは2月25日、都内にて同社の2011年のビジョンと戦略に関する説明を報道関係者に対して行った。同社は今年、iPadなどのスマートデバイスの普及を踏まえ、デスクトップ仮想化のさらなる普及啓蒙に努めるという。

シトリックス・システムズ・ジャパン 代表取締役社長 マイケル・キング氏

キング社長が示した同社の2011年のビジョンは「経営、IT、社員すべてにとって、より優れた管理、サービスとコントロール、柔軟性に富んだ仕事環境を提供すること」。また、「端末」「場所」「クラウド」という3つの要素についてIT業界に大きな流れが生まれているとし、この"流れ"に対する同社の答えを示した。

「端末」については、「全世界の会社員のうち、6割以上が3台以上のデバイスを使っている」という調査結果(同社が2月に実施)に触れながら、そのような環境における同社としての答えが「Citrix Receiver」であるとの考えを明らかにした。

また同氏は、同じ調査で「半数以上の会社員が週平均で1~2日は会社外で仕事をしている」という結果が出たことを踏まえ、「場所」という要素については「いつでもどこでも仕事ができる環境」の重要性が増していると語っている。

シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング&ビジネスディベロップメント本部 本部長 伊藤利昭氏

「クラウド」はもはや説明が不要なほどIT業界を席巻するキーワードとなっているが、同社としても「ネットワーキング&クラウド」を今年の事業の軸に据え、「Citrix OpenCloud」と呼ばれるプラットフォームを基盤として、システムインテグレータを中心としたパートナー企業との連携を強化するとした。

これらの"流れ"の中で、同社が今年最も力を入れる領域が「デスクトップ仮想化」である。同社は2011年を「飛躍の年」と位置付けているが、このデスクトップ仮想化はその重要なカギを握ることになる。

同社におけるデスクトップ仮想化関連の2010年度の売上は「すでに前年比で511%増という飛躍的な伸びを見せている」(キング社長)とのことだが、それでも「日本は欧米よりも1~2年は遅れている」という考えのもと、導入事例の紹介件数を増やすなど、普及啓蒙活動を強化してさらなる認知度の向上を図るという。

これまで同社は「セキュリティやコンプライアンスの問題などへの配慮から、日本では積極的にデスクトップ仮想化を強調してこなかった」(同社 マーケティング&ビジネスディベロップメント本部 本部長 伊藤利昭氏)という事情があるが、今回発表されたビジョンや戦略をもとに、「今後はもっと "好きなデバイス" で自由に社内システムにアクセスできる環境構築の重要性をアピールしていきたい」としている。

クライアントからゲートウェイ、WAN、データセンターに至るまで、エンタープライズ市場でのデスクトップ仮想化促進に必要とされるソリューションを包括的に提供する