全国のケーブルTVやスカパー!などで視聴可能なCS放送局「キッズステーション」で放送中の人気アニメソングライブ番組「アニぱら音楽館」。多彩なゲストを迎えた熱いライブでおなじみの本番組の特別番組として、昨年デビュー50周年を迎えたささきいさおの50周年記念番組が2011年3月21日より放送される。

ささきいさおのデビュー50周年記念曲「風の会話」のジャケットイメージ

10周年を迎えた「アニぱら音楽館」にとっては念願ともいえるゲスト・ささきいさお。番組では、アニソンデビュー曲である『新造人間キャシャーン』や大ヒット曲である『銀河鉄道999』、『宇宙戦艦ヤマト』といったおなじみのナンバーをメドレーで披露してくれるほか、ささきいさおデビュー50周年記念曲であるTVアニメ『最強武将伝・三国演義』の主題歌「風の会話」を熱唱。さらに、影山ヒロノブとの熱きトーク、名曲の収録秘話など、アニソンファンならずとも見逃せない貴重な内容となっている。

そこで今回は、番組の放送に先駆け、「アニぱら音楽館」の収録後にささきいさおが語ったメッセージを紹介しよう。

ささきいさおが語る「アニぱら音楽館 ささきいさお50thスペシャル」

――まずは50周年を迎えられた率直な気持ちをお願いします

ささきいさお「よく頑張ってきたなあというのと、あまり50年といわれても自分の中では悪戦苦闘のときが多かったから、20年ぐらいしか経っていないような気がしているんですよ。その分、気持ちが若くいられるんだと思います。ただ、僕らが努力していた時代って、昭和のいい時代で、世の中自体が右肩上がりだったじゃないですか。だから、頑張っていればチャンスがつかめるっていうのがすごくあったんですけど、これからは世の中が厳しいから、運だけではダメだよね(笑)」

――ささきさんはこれまであまりアニソン番組やライブなどに出演なさる機会が少なかったような気がします

ささき「そうですね。『ヤマト』のときに散々やっちゃったので、ちょっと新しいことに挑戦しなきゃいけないという気持ちがあって、ディナーショーやファミリー向けなどをやってみたかったんですよ。どうしてもファミリーとなると代表的なヒットナンバーが多くなっちゃって(笑)。今さらガンガンとやるよりはという気持ちもちょっとありました」

――それが少し心変わりしたのは、やはりライブなどに実際に出演してみてということですか?

ささき「皆さんに呼んでもらって、実際にやってみると、同じようにやっているようで、音域がまったくちがうんですよ。僕の声は低いものですから。そういう意味で、コンサートに幅が出るって言われたのと、新しい人たちからも『ささきさんは低音がすごい。僕たちとは全然違うところで歌ってくれるので、すごくうれしい』と言われて、自分の分野をアニソンのイベントの中で見出したというのがありますね。ライブの中でも低音でいけるんだっていう。それがきっかけで、自信を持って、みんなとできるにようになりました」

――そんな中、アニぱら音楽館の10周年にあわせて、テレビ番組への出演となったわけですが、テレビに出るというのはいかがですか?

ささき「トークなどでは細かいところまで説明しないと意思が伝わらないことが多くて、『何、生意気なことを言っているんだ』みたいなことをときどき言われたりするんですよ。たとえばエルビスの歌を歌っていたとき、『エルビスの歌ばかり歌っていると下手になっちゃう』みたいなことを言うと、『なんでエルビスの歌を歌うと下手になっちゃうんだ』って怒られちゃう。でも、『エルビスはこういう独特な歌い方をするから』って説明するとわかってもらえるんだけど、いかに誤解を受けないように意思を伝えるかというのがテレビだとちょっと難しいんですね。あと、歌を歌うときも、テレビの枠の中にはまっちゃって、歌の凹凸や迫力がどうしても消えがちになってしまう。だから、なるべくそのあたりが消えないように気をつけないといけない。特に今日のようなメドレーで、いきなり『キャシャーン』を歌って、『999』を歌って、『ヤマト』……、やっぱりキツいパターンだよね(笑)。気持ちも切り替えなきゃならないし、歌のスタイルもまったくちがうし。そのあたりがやっぱり難しい」

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