GeForceにTiが復活

NVIDIAの新型GPU「GeForce GTX 560 Ti」を搭載するグラフィックスカードが、各社より一斉に発売となっている。価格帯は2万円台後半が中心で、オーバークロックモデルも多数投入されている。

GeForce GTX 560 Ti搭載カードが一斉に登場

GeForce GTX 560 Tiは、ハイエンドのGTX 580/570に続いて登場した3モデル目の500世代GPU。前世代のGTX 460の後継モデルとされており、ボードの消費電力は同等ながら、パフォーマンスは平均33%向上しているという。

■リファレンス仕様の比較
GPU GTX 580 GTX 570 GTX 560 Ti
CUDA Core 512基 480基 384基
コアクロック 772MHz 732MHz 822MHz
シェーダクロック 1544MHz 1464MHz 1645MHz
メモリタイプ 1536MB GDDR5 1280MB GDDR5 1024MB GDDR5
メモリバス幅 384bit 320bit 256bit
カード長 267mm 229mm
ビデオ出力端子 Mini HDMI+DVI×2
補助電源端子 8ピン+6ピン 6ピン×2
最大消費電力 244W 219W 170W

今回、発売が確認されたのは、以下の各社の製品。ショップでは、オリジナルVGAクーラー「Twin Frozr II」を搭載するMSIのモデルや、2GBメモリを搭載するPalitのモデルなど、特徴のある製品から売れているようだ。

メーカー 製品名 価格
MSI N560GTX-Ti Twin Frozr II OC(880MHz) 29,000円~30,000円前後
GIGABYTE GV-N560OC-1GI(900MHz) 28,000円前後
GALAXY GF PGTX560Ti-SPOC/1GD5 WHITE(950MHz) 32,000円前後
Palit GeForce GTX 560 Ti 2GB(メモリ2GB) 28,000円前後
GeForce GTX 560 Ti Sonic(900MHz) 25,000円前後
GeForce GTX 560 Ti 24,000円前後
Gainward GeForce GTX 560 Ti 1024MB Phantom(835MHz) 28,000円前後
GeForce GTX 560 Ti 1024MB GDDR5 26,000円前後
Leadtek WinFast GTX 560 Ti GDDR5 29,000円前後
ELSA GLADIAC GTX 560 Ti 30,000円前後
玄人志向 GF-GTX560TI-E1GHW(835MHz) 27,000円~29,000円前後

MSIの「N560GTX-Ti Twin Frozr II OC」は定評のあるVGAクーラーを採用

GIGABYTEの「GV-N560OC-1GI」もオリジナルのVGAクーラーを搭載している

最高クロックはGALAXYの「GF PGTX560Ti-SPOC/1GD5 WHITE」

この製品は"White Edition"という名前の通り、白基板を採用している

最安モデルは今回もPalit。ドスパラで販売中だが2GBモデルは完売だった

GainwardのOCモデル「GeForce GTX 560 Ti 1024MB Phantom」

ELSAの「GLADIAC GTX 560 Ti」はリファレンス通り

Leadtekの「WinFast GTX 560 Ti GDDR5」もリファレンス準拠だ

しかし現時点で全体的に反応は低調。もともと、お金に糸目を付けないハイエンドユーザーが手を出すクラスではないし、2万円以下のボリュームゾーンよりは高い。最近はGTX 460が2万円以下で買えてしまう上、性能的に上回るGTX 480の方が特価で安い場合もある。

とは言え、新世代GPUの性能や、高い電力性能比は魅力だ。ポジション的に多少中途半端になってしまうのは仕方がないのだが、ミートポイントとしては「消費電力やカードサイズからGTX 580/570は見送ったが、500世代の高性能が欲しいユーザー」あたりになるのではないだろうか。