フォーティネットジャパンは1月27日、戦略説明会を開催し、2010年のビジネスの状況と2011年の戦略について説明した。同社はこれまで「UTM専業ベンダー」としてのイメージが強かったが、2011年は総合セキュリティベンダーとなるべく、ソリューションの幅を広げていく。

米フォーティネット インターナショナルセールス&サポート統括バイスプレジデント パトリス・ペルシュ氏

フォーティネット全体の状況については、米フォーティネット インターナショナルセールス&サポート統括バイスプレジデントを務めるパトリス・ペルシュ氏が説明を行った。2010年の決算は前年比33%増の3億7,600万ドルと大きな伸びを果たした。また、セキュリティ・アプライアンスについても、市場全体の伸びが4.7%であったのに対し、同社の伸びは21.5%と、市場全体の約5倍の伸びを達成している。

プロダクトに関するハイライトとしては、UTMのハイエンドモデル市場におけるシェアトップが挙げられた。米IDCの調査によると、同社のシェアは42.2%となっている。第2位はその他のベンダーで36.2%、第3位はマカフィーと、他のベンダーを圧倒的に引き離す結果が出ている。同社は近年、データセンターやキャリアなどを対象とした大規模ネットワーク向けのUTMの販売に力を入れてきたが、それが形となって表れた格好だ。

同氏は2011年の市場のトレンドとして、マカフィーがインテルに買収されたことを例にとり「ソリューションとベンダーの統合」を挙げた。「ここ数年、セキュリティベンダーの買収が盛んだが、2011年もその傾向は続くだろう。インテルという異なる業種に買収されてしまったマカフィーは自分たちのビジネスの軸を見失うかもしれない。したがって、新興ベンダーが現れたとしても、すぐに買収されてしまう可能性があり、製品を購入する際はこうした視点を持つことも大切だ」と同氏。

インテルがマカフィーを買収したことで、今後セキュリティ機能はCPUに搭載された形で提供される傾向が強まるとして、同氏は「インテルの動きには注目している」と述べた。

フォーティネットジャパン カントリーマネージャー 新免泰幸氏

一方、フォーティネットジャパン カントリーマネージャーの新免泰幸氏からは、国内市場に関する説明がなされた。

同氏は「2010年のグローバルの成長率は前年比33%だったが、日本も前年比30%増と好調だった」と説明した。販売した製品のトレンドとしては、昨年と比べ、ミッドレンジモデルとハイエンドモデルの割合が大幅に増えているとともに、大型ユーザーも獲得できていることが挙げられた。

2011年の戦略は、対顧客と対製品とに分けて説明が行われた。顧客の観点からは、「UTMの裾野の拡大」、「サービスプロバイダーの開拓」、「公共市場のカバレージの強化」、「企業ユーザーのアプローチの強化」、「地域カバレージの強化」に力を入れていく。サービスプロバイダーの中でも特にSNSを展開しているプロバイダーに積極的に攻めていくという。

また製品については、「ソーシャル」、「モバイル」、「クラウド」という3つのテーマの下、展開していく。ソーシャル分野における取り組みとしては、SNSに求められる高速かつ低遅延を備えたファイウォールを、また、モバイル分野における取り組みとしては、iOSやAndroidに対応したスマートフォン向けVPNを提供する。また、クラウド分野における取り組みとしては、データセンター向けの仮想化機能がある。

そのほか、同氏はコンプライアンス対策として同社の製品によってPCIDSSへ対応可能であることを挙げ、「これからはFortiGate以外の製品も積極的に展開していくことで、UTMの専業ベンダーから統合セキュリティベンダーへシフトしていきたい」と述べた。